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公益法人専門の税理士 いずみ会計事務所・税理士浦田泉

理事・監事・評議員

監事、評議員の方は兼任禁止規定にご注意ください!

【ポイント】
法人法上、監事と評議員には、子法人の理事や使用人等をかねることができない「兼任禁止」の規定があります。

法人法上、監事は、理事の職務の執行を監査する立場にあるため、自らが監事を務める法人又はその子法人(一般社団法人又は一般財団法人がその経営を支配している法人として法律に定めるもの)の理事又は使用人を兼ねることができません。
また、評議員は、理事及び監事の選任・解任を通じて、法人の業務を監督する立場にあるため、自らが評議員を務める法人又はその子法人の理事、監事又は使用人を兼ねることができません。

これは一般的に「監事・評議員の兼任禁止」の規定といわれています。
役員の欠格要件についてはご存知の方も、うっかり違反してしまいがちな規定ですので注意が必要です。

たとえば、既に子法人の理事に就任している方や子法人の使用人が、その(いわゆる)親法人の監事又は評議員に就任する、あるいは既に子法人の監事に就任している者が親法人の評議員に就くことによって、結果的に当該親法人が兼任禁止規定違反となることがあります。

特に子法人の職員が「自分は法人の役員ではないから」と親法人の監事や評議員にうっかり就任してしまうことがたまにありますので、十分にご注意ください。

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損害賠償責任保険ってどんな保険?

【質問】
法人の役員を対象とした損害賠償責任保険とは、どういうものなのでしょうか。

損害賠償責任保険ってどんな保険?

【回答】
社員代表訴訟や第三者に対する損害賠償責任が対象となり、原則として理事・監事・評議員が対象となります。対内的な損害賠償は対象とならないので注意が必要です。

一般法人法の適用により、役員(理事、監事、評議員)には、賠償責任の訴訟リスクが発生します。
加えて、日本も訴訟社会になりつつあるので、損害賠償責任保険は付保するとより安全といえるでしょう。

公益法人の役員に対する損害賠償責任(原則的なもの)について、対象者は理事・監事・評議員がベースとなります。会計監査人は、オプションで対象に加えることができます。
社員による責任追及の訴えと第三者(取引先、サービスの利用者、法人の職員等も含む)に対する損害賠償責任が対象となります。
第三者に対する損害賠償や社員代表訴訟(社団のみ)の訴訟費用や損害賠償が補償され、訴訟費用は免責事項に該当する場合を除き、紛争の解決に先立っての支払が可能です。
たとえば、訴えられ、直ちに弁護士を頼むときの支度金なども保険で下りますので、メリットが高いといえるでしょう。

ただし、全てが保険でカバーされるわけではありません。
まず、対内的な損害賠償は対象外であることにご注意ください。
役員の犯罪行為や法令違反を認識しながら行った行為についても当然対象外です。違法に私的利益を得ている場合等も免責があります。

なお、保険料は原則として法人負担となりますが、代表訴訟の場合は役員等にメリットがあり、必ずしも法人にメリットがあるわけではないケースもあるため、一部を役員負担とする場合もあります。

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理事の「業務執行」って何?

【質問】
執行理事の「業務執行」とは、何を示すのでしょうか?

【回答】
執行理事の業務執行は、原則として対内的な業務執行を行う権限のみを有するものと解されています。

代表理事は代表行為・業務執行、執行理事は業務執行を行うものとされています。
そうなると、代表理事と執行理事の両方が行う「業務執行」って何を示すのか、気になるところです。

「業務執行」とは、「一般に、法人、組合等の団体において、定款変更、解散等の団体の存立、構成にかかわる基本的事項を除き、団体の事業に関する様々な事務を処理すること」とされています。
これは、法律行為だけでなく、事実行為も含み、さらに内部的業務執行と対外的業務執行があるとされています。
このうち、対外的業務執行は団体と第三者の間に法律関係を生ずるという面から見ると、「代表」という概念で捉えることができるとも解されています。

そのため、執行理事については、特定の業務に関する全権を委任されている場合や代表理事の代理人となる場合など、一定の場合を除き、原則として対内的な業務執行を行う権限のみを有するものとされています。

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代表理事、執行理事、平理事…何が違うの?

【質問】
理事の中に代表理事、執行理事などと呼ばれる人がいますが、ただの理事と何か違いがあるのでしょうか?

【回答】
同じ理事でも代表理事・執行理事、平理事は、役割や責任の範囲が微妙に異なります

理事によって構成される理事会の職務は、(1)業務執行の決定、(2)理事の職務の執行の監督、(3)代表・執行理事の選任・解任、の3つがあります。

理事会のメンバーである理事は、社員総会や評議員会が選任・解任します。
これに対して代表理事、執行理事は理事会の中で選任され、代表理事は代表行為・業務執行、執行理事は業務執行を行うものとされています。
(ちなみに、一般法人法上、理事会設置一般法人(一般社団法人、一般財団法人)は、理事の中から代表理事を選定しなければならないとされています。)

平理事は、理事会の一員として理事会の職務((1)業務執行の決定、(2)理事の職務の執行の監督、(3)代表・執行理事の選任・解任)を行うことになります。

そのため、代表理事・執行理事・平理事は、それぞれに責任の範囲が微妙に変わってくるのです。

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理事は社員総会にも出席するの?

【質問】
理事を務めていますが、理事会だけでなく、社員総会への出席も必須なのでしょうか?

【回答】
理事も説明義務を果たすために、社員総会(又は評議員会)に出席する必要があります。

法律上、理事の社員総会(又は評議員会)への出席義務についての明確な規定はありません。

では出席する必要がないのか?というと、答えはNO!です。

理事は社員総会(又は評議員会)から、特定の事項について説明を求められたときには、その事項について必要な説明をしなければならない、と規定されています。(これを「説明義務」といいます)

この「説明義務」を果たすために、理事は社員総会(又は評議員会)へ出席しなければならないと考えるのが妥当、と言われています。


一般社団法人で代表訴訟!早速顧問弁護士に相談?!

【質問】
一般社団法人の理事です。
このたび、社員から代表訴訟に関する訴状が裁判所から届きました。
こうしたことは専門家に任せたいけれど、弁護士の知り合いはおりません。
そこで、日頃からお世話になっている法人の顧問弁護士に相談して解決しようと思っていますが、何か問題はあるでしょうか?

【回答】
法人側の弁護士である法人の顧問弁護士に、本件を依頼することはできません。

代表訴訟は、社員がその法人を代表して、理事個人の責任を追及する訴えです。
いわば、法人VS理事個人の争いとなるわけです。

法人側の弁護士である法人の顧問弁護士に依頼をすることは、敵側の弁護士に依頼することとなるため、利益相反に当たるものとして許されません。
新たにあなたの代理人となる弁護士を探して委任することが必要となります。

弁護士の探し方は、いろいろな方法がありますが、友人や知人の紹介で弁護士を見つけ、信頼できる方であればその方に相談するという方法がまず一つ、あります。
もしそうしたツテがない場合、各地方の弁護士会の法律相談を利用する、あるいはインターネットや広告等で検索する、という方法で弁護士を探すこともできます。

ただし、近年大きな改革を迎えた新しい公益法人制度に精通している弁護士は、少ないのが現状です。
ご相談の際には、公益法人制度に精通した弁護士(あるいは制度がよく似た会社法や中小企業法務の案件を比較的多く扱っている弁護士)に相談することをオススメいたします。


理事をつとめる法人と同じ事業を会社が行う場合

【質問】
人に頼まれてある法人の理事をつとめています。
本業である会社を経営していますが、法人の理事の経験を活かして、この法人がおこなっていた事業を会社でも行おうかと思います。
何か問題があるでしょうか?

【回答】
理事には競業避止義務があります。
そのため、理事は、法人が行っている事業と類似の事業をしようとする場合は、社員総会(理事会を設置している法人の場合は理事会)の承認を受けなければなりません。

もし理事の競業取引を無制限に認めると、理事が法人の取引先を奪うなど、法人の利益を害する恐れが大きく、本来、法人のために忠実義務を負っている理事の立場とも相容れなくなります。

そのため、理事の競業避止義務として、社員総会等の承認を要する、という定めが生まれました。

もし理事が、この承認を得ないで競業取引を行った場合、法人は当該理事に対して損害賠償を請求することができます。

この場合の被害額は、当該競業取引によって理事又は第三者(この場合は理事の方が経営する会社)が得た利益の額であると推定されます。

つまり、法人の了承を得ないで行った競業取引により、理事が儲けを出したとしても、その儲けは全て法人に賠償しなければならない、ということになりますのでご注意下さい。


理事会に代理出席は可能か?-監事の場合-

【質問】
ある法人の監事をつとめています。
毎回理事会に出席することが難しいので、他の監事に委任状を渡して、代理として出席してもらいたいのですが、可能でしょうか?

【回答】
代理出席してもらう方法をとることはできません。監事は、理事会には自ら出席することが求められます。

監事は法人法や民法の上で、その個人的な能力や資質に着目し、法人運営を委任されている、という立場になります。

そのため、理事会には自ら出席することが求められます。

監事は、理事会に出席し、理事会での議論や報告事項を直接聞き、必要に応じて意見を述べるということが何よりも重要な仕事となります。
たとえ他の監事であっても、代理出席してもらう方法をとることはできません。

ただし、病気療養中など、どうしても理事会に出席できない場合には、テレビ会議や電話会議などの方法により、理事会に出席することは可能であると考えられます。


療養中で理事会に出席できない理事がいる場合の理事会開催

【質問】
理事会を開催したいのですが、1人の理事が病気療養中で理事会の会場に来ることができません。
理事会には代理人の出席や事前の電子投票などもできないと聞いておりますが、どうしても出席が困難な理事がいる場合の対処方法を教えて下さい。

【回答】
テレビ会議や電話会議などの方法により理事会に参加してもらう方法があります。
また、定款の定めにより、決議の省略(書面等での決議)という方法をとることもできます。

出席が困難な理事がいる場合は、その方にはテレビ会議や電話会議により理事会に参加してもらうという方法を取ることができます。

つまり、テレビや電話で参加する理事を含めて、発言等を随時把握でき、意見表明が相互にできるしくみになっていて、通常の理事会と同様に十分な議論が行える環境であれば、テレビ会議や電話会議により理事会を開催することができる、と考えられます。

また、決議の省略(書面等での決議)という方法をとることもできます。

定款に定めを設けることにより、理事会での決議事項につき、理事全員が同意し、かつ、監事も異議を述べないならば、書面又は電磁的方法(メールなど)により、決議をすることができます。

例えば、メールにより議案の内容を理事と監事全員に送信し、理事全員から議案に同意する旨、監事からは異議がない旨のメールを受信した場合、理事会の決議がなされたことになります。

ただし、実際に出席がなされた理事会とは異なるので、後に決議が無効とならないよう、理事等のメールによる意志の表明が本当に本人の意志に基づくものなのか電話などで確認しておくといった手段も、あわせてとっておいたほうがいいでしょう。

また、この方法による決議では、理事会の場での協議や意見交換が行われないため、重要な内容の議案に関しては、この方法による決議は避けるべきです。


理事会に出席できないから代理人をたてたい(理事の場合)

【質問】
ある法人の理事です。
毎回理事会に出席することが難しいので、代理人を出席させて議決権の行使を行わせたいと思っています。何か問題はあるでしょうか?

【回答】
代理人を通じて議決権を行使することはできません。

理事は、その個人的な能力や資質に着目し、法人運営を任されており、自ら理事会に出席し、議決権を行使することが求められます。
そのため、代理人を通じて議決権を行使することはできません。

同様に、理事会における協議や意見交換に参加していない理事が、その協議や意見交換の内容を知らずに事前に書面投票や電子投票をすることも、責任ある議決権の行使といえないため、できません。


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