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公益法人専門の税理士 いずみ会計事務所・税理士浦田泉

公益法人運営

テレビ会議の理事会、注意点は?

【質問】
テレビ会議で理事会を行う際に何か気をつけることはありますか?

【回答】
定款や理事会運営規則の整備、理事会が、出席者が一堂に会するのと同等の相互に充分な議論を行える環境であること、法定の議事録を作成する際に、テレビ会議で理事会が行われた旨の記録などが必要になります。

テレビ会議や電話会議で理事会や評議員会を行う場合、あらかじめ定款や理事会運営規則などに電磁的方法(Skypeやテレビ会議など)により会議を開催することが可能である定めを入れておくことが前提になります。

その上で、そのテレビ会議や電話会議が、相手方の反応がよく分かるようになっており、出席者間の協議と意見交換が自由にできるなど、出席者が一堂に会するのと同等の相互に充分な議論を行うことができる環境であることも重要なポイントです。

さらに、テレビ会議での理事会又は評議員会開催後、法定の議事録を作成する際に、テレビ会議システムを用いて理事会(評議員会)を開催した旨の記述や、テレビ会議システムにより、出席者の音声と映像が即時に他の出席者に伝わり、適時的確な意見表明が互いにできることが確認されたこと、その上で議案の審議に入ったこと等も記述しておきましょう。

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テレビ会議の理事会、認められるの?

【質問】
当法人は理事長と一部の理事が関西、その他の理事が関東にいるため、理事会をテレビ会議で行っています。
問題はないでしょうか?

テレビ会議の理事会、認められるの?

【回答】
遠方にいる理事が理事会決議に参加するための方策として、テレビ会議で理事会を開催することは可能です。

遠方に所在する等の理由により、理事会の開催場所に赴くことができない理事が、当該理事会決議に参加するための方策として、テレビ会議や電話会議の方法による会議することは可能です。

理事会や評議員会が、会議場を設けて行われるのが一般的とされるのは、出席者間で相互に十分な議論が行われることが必要だからです。
その点、テレビ会議や電話会議は、各出席者の音声や映像が即時に他の出席者に伝わり、思い立ったときに意見表明が互いにできる環境に近いと思います。
出席者が一堂に会するのと同等の相互に充分な議論を行うことができるのであれば、テレビ会議や電話会議の方法で理事会や評議員会を開催することもOK、と考えられています。

ただし、テレビ会議や電話会議で理事会や評議員会を開催する場合は、あらかじめ定款や理事会運営規則などに電磁的方法(Skypeやテレビ会議など)により会議を開催することが可能である旨の説明を入れておくことが前提となりますので、定款や理事会運営規則を今一度、ご確認くださいね!

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何をしたら「善管注意義務違反」になるの?

【質問】

公益法人の理事です。
理事には「善管注意義務」があるといいますが、具体的にどういうことをすると「善管注意義務」を果たしていないとされるのでしょうか?

何をしたら「善管注意義務違反」になるの?

【回答】

理事会等に本人が出席しないで代理人を出席させる、業務を特定の他者に任せ霧にするなど、理事としての任務・業務を責任をもって果たしていない場合に善管注意義務が問われることがあります。

公益法人の理事等が、任務を怠ったことにより法人に損害を与えた場合、あるいは職務について悪意または重大な過失があって第三者に損害を与えた場合には、その理事等の「善管注意義務」を果たしていたかどうかが問われる可能性があります。

    具体的には、次のようなことを行った場合に善管注意義務違反を問われる可能性がありますので注意が必要です。

  • ・理事会等に本人が出席しないで代理人を出席させる
  • ・委任状を用いた理事会運営を行う
  • ・理事会や社員総会等の決議案や議事録を作成する際にまったく閲覧しないなど、理事会等の運営に適切に関与しない
  • ・業務の実施や通帳の管理等を特定の理事・職員または外部の業者等に任せきりにする
  • ・職員等に理事個人の印鑑を預けて事務的な手続きを任せきりにする

たとえば、法人の経理を特定の職員に任せきりにしていたため、その職員が法人の預金を繰り返し横領していたことに長年気づかなかった場合、理事は財産管理のために必要な善管注意義務を怠ったとして損害賠償等の責任を追及される可能性もありますので注意が必要です。

つまり、法人の意思決定や運営のために必要な場の運営に適切に関与しない、業務を他者に任せきりにするなど、理事としての任務・業務を「よきにはからえ」とばかりにおざなりに行うことは「善管注意義務違反」となる可能性がある、ということです。

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代表理事の住所移転は変更登記が必要です!

【質問】
当法人の代表理事が住所移転しました。
登記している代表理事の住所はどうすればよいでしょうか?

代表理事の住所移転は変更登記が必要です!

【回答】

代表理事が住所移転した場合には、変更登記を申請する必要があります。

公益法人・一般法人ともに、代表理事の住所は登記事項とされています。
そのため、代表理事が住所移転した場合には、変更登記を申請する必要があります。

この場合、変更登記申請書を提出することになりますが、これに住民票等を添付する必要はなく、委任状に変更後の住所・住所移転した日を記載して申請すればOKです。

とは言うものの、最近の傾向として、代表理事の住所の登記については、厳密さが求めらているように感じますので、住所は住民票の記載どおりに登記するようにしてください。

代表理事の住所移転は、法人とは関係なく、代表理事のプライベートな都合で行われることが多いためか、「まさか法人で手続きが必要だと思わなかった!」と変更登記自体を失念する方も少なからずいらっしゃいます。

必ず変更登記を行うようにしてください!

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理事会の設置、 必須ではない?!

【質問】
理事会設置は必須ではないと聞きましたが、本当ですか?

理事会の設置、必須ではない?!

【回答】

一般社団法人は、理事会を置かなければならないという決まりはありませんが、定款の定めによって理事会を置いている一般社団法人がほとんどかと思われます。

一般法人法上、一般社団法人には、理事会を置かなければならないという決まりはありません。
とは言うものの、法人のガバナンスを円滑に行えるなどのメリットを考えて、ほとんどの一般社団法人では、定款の定めによって理事会を置いているものと思われます。

なお、公益社団法人、一般財団法人、公益財団法人については、理事会の設置は必要となりますのでご注意ください。

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臨時社員総会とは?

【質問】
臨時社員総会はどんなときに開くのですか?

臨時社員総会はどんなときに開くのですか?

【回答】
臨時社員総会は定時社員総会以外のすべての社員総会をいいます。

決議事項は各種考えられますが、定時社員総会まで時間的に待てない事項やその時点で社員の総意を諮りたいような重要な事項がある場合に開かれることが多いでしょう。

臨時社員総会とは、定時社員総会以外のすべての社員総会をいいます。

社員総会の開催には多大なコストがかかることもあるため、年1回の定時社員総会まで時間的に待てない事項や、その時点ですぐに社員の総意を諮りたいような重要な事項がある場合に開催することが多いでしょう。

決議事項はさまざま考えられますが、開催事由としては、次のようなものが一般的です。

(1)事業計画や予算の策定
一般法人法では理事会決議事項ですが、社員の相違確認のため、事業年度開始前に開催することがあります。

(2)役員等の選任・解任
退任等により定員割れになったときに新たに選任する場合、不祥事による解任等があった場合。

(3)定款の変更や合併・事業譲渡・解散等
組織に重要な影響を及ぼすもので、かつ緊急を要する場合。

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被災地に送る義援金を集めたい!寄付してくださった個人、法人はどうなるの?

【質問】
当法人は、関係する個人や法人から義援金を集めて、これを取りまとめて一括して被災地の地方公共団体に支払う予定です。
その場合、当法人に寄付した個人、法人の税務上の取り扱いはどのようになりますか?

被災地に送る義援金を集めたい!寄付してくださった個人、法人はどうなるの?

【回答】
義援金が最終的に地方公共団体に拠出されるものであれば、寄付をした個人、法人ともに、一定の条件のもと制上の優遇措置を受けることができます。

募金をとりまとめる団体(以下「募金団体」)が、義援金を預かる場合でも、その義援金が最終的に地方公共団体に拠出されるものであれば、国や地方公共団体に対する寄附を行ったものと同様に取り扱われます。
したがって、個人については「特定寄附金」として、法人については「国等に対する寄附金」として取り扱われ、税制上の優遇措置の適用を受けることができます。
(その場合、寄付をいただいた個人や法人に対して「預り証」を発行することが必要となります。)

ただし、募金団体に対して支払われた義援金が最終的に国や地方公共団体に拠出されるものであるかどうかの確認が、税務署によって行われますので、該当する法人は税務署の確認手続きの準備もお忘れなく!


公益認定取り消しの勧告―公益社団法人日本ポニーベースボール協会

【ポイント】
公益社団法人日本ポニーベースボール協会の公益認定の取り消しに関する勧告を行いました。社員総会を開催しなかったこと、開催していない社員総会を開いているように事業報告したこと、議事録の偽造など、ガバナンスに大きな問題があったことが主な原因です。

公益認定取り消しの勧告_s

2月26日、内閣府公認認定等委員会が、内閣総理大臣に対して、公益社団法人日本ポニーベースボール協会の公益認定を取り消しに関する勧告を行いました。

公益認定取り消しの理由は以下のとおりです。

(1)公益認定を受けて以降の4か年度、最高意思決定機関である社員総会を一度も開催していなかったこと。
(2)社員総会を開催していないにもかかわらず、事業報告では社員総会を開いている旨の虚偽の報告を続けたこと。
(3)代表理事が、特定の理事の退任届を偽造し、また開催していない社員総会議事録及び理事会議事録を偽造し、役員の変更について不実の登記を得たこと。

勧告書では、(1)、(2)は一般法人法の違反や公益認定法の趣旨に違反する行為であり、(3)については刑法に規定する私文書偽造等、公正証書原本不実記載等に抵触する行為であることが示されています。
こうした法令違反を犯しているにもかかわらず、こうした行為を主導したとされる代表理事の責任も追及しない点などを踏まえて「公益目的事業を行うのに必要な技術的能力を有するものである」という公益認定法に定める基準に適合していない、とも指摘しています。

こうした事実確認の過程で、さらなる法令違反や、少年への暴言・暴力事案に対する不適切な対応体制、理事の印章を代表理事が管理し、押印するなどの不適切な印章管理や押印、不適正な経理処理など、さまざまな問題が発覚し、このたびの勧告にいたったようです。

法人への是正勧告を経ずに取り消し勧告が出されたという点でも異例といえるケースでしょう。

日本ポニーベースボール協会は少年野球を管轄する組織の一つで、子供の成長にあわせて2年ごとにリーグわけしたシステムで運営されており、プロ野球で活躍する選手などがプレーしたことで知られています。
その活動は、熱心に野球に取り組む子供たちを支える、公益性の高いものであることが予想されます。
ずさんな法人運営やガバナンスによって、すばらしい活動に水を差すような結果になってしまったことは非常に残念です。

新年度が始まった今、法人運営やガバナンスについて、改めて法令を確認する機会にしていただければと思います。


公益法人が準拠すべき法令等とは?

【質問】
公益法人は一般の企業等とは準拠すべき法令等が違うと聞きました。
具体的にどのような法令等に準拠しているのでしょうか。

公益法人は一般の企業等とは 準拠すべき法令等が違うと聞きました。 具体的にどのような法令等に 準拠しているのでしょうか

【回答】
主なものに、法人法、認定法、整備法があります。

公益法人・一般法人が準拠すべき法律として、主なものは3つあります。

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(いわゆる「法人法」)、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(いわゆる「認定法」)、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(いわゆる「整備法」)です。

法人法は、法人の設立、組織、運営及び管理に関する規定です。
理事会や評議員、評議員会の法制化等について規定されているのも法人法です。

認定法は、主に公益認定の基準について規定されています。
公益目的事業費率は50%以上であることや、法人関係者への特別な利益提供の禁止等は、認定法の規定によるものです。

整備法は、従来の公益法人にかかる新制度への移行手続きに関する規定です。
移行認可基準としての公益目的支出計画は、整備法の規定によるものです。

これらの法律には、それぞれに施行令(政令)、施行規則(府省令)があり、実際の運用等についてさらに細かな規定が定められています。

公益法人は一般の企業等とは
準拠すべき法令等が違うと聞きました。
具体的にどのような法令等に
準拠しているのでしょうか。

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公益認定法による勧告-預託金約2億7000万円を流用していた公益財団法人-

【ポイント】
公益財団法人日本ライフ協会が、利用者の預託金約2億7412万円を流用していた問題が発覚し、行政庁(内閣総理大臣)は、同法人に対して公益認定法による勧告を行いました。

公益財団法人日本ライフ協会(以下、協会)が、利用者の預託金の一部を流用していたという問題に対して、行政庁(内閣総理大臣)が、同法人に対して公益認定法の規定による勧告を行ったことが明らかになりました。

協会は、「みまもり家族」事業という事業の中で「万一の時の支援」事業では、利用者からの預託金を原資として実施していました。(報道によると、具体的には葬儀費用などに充てるための預託金、のようです)
協会では、変更認定を受けることなく公益目的事業の内容を変更し、公益認定の前提となっている三者契約(預託金を第三者である弁護士等が管理)ではなく、二者契約(預託金を協会が直接管理)を締結し、その預託金を流用した結果、預託金総額約8億8376万円のうち、約2億7412万円の不足額を生じさせました。

協会は預託金不足額の適正な回復計画を策定しておらず、二者契約の預託金を保全・管理するための適切な措置を講じていません。
また、二者契約を三者契約に変更するための具体的な措置も講じておらず、協会の執行部、理事会、監事および評議会は、預託金不足について是正するため適切に権限を行使しておらず、その果たすべき職務上の義務に違反するなど、多くの問題が浮かび上がりました。

そのため、協会においては、公益目的事業を行うのに必要な経理的基礎を有していること、現在の執行部をはじめとする各機関が一般法人法その他の法令を遵守し、適正に法人を運営することに疑いがあるとされ、今回の勧告に至ったのです。

勧告では、経理的基礎を回復・確立するために、二者契約の預託金を早急に確保するための「回復計画」の策定、二者契約の預託金を保全・管理するための体制の確立(法人から独立した責任者の設置や運用管理規定の整備など)、既存の二者契約を三者契約に変更する「変更計画」の策定などの措置や、執行部(代表理事、専務理事)、理事会、評議員会それぞれの責任を明らかにし、事業を適正に運営する体制を再構築する措置が求められています。
■公益認定法による勧告-預託金約2億7000万円を流用していた公益財団法人-■

詳細については、すでに報道等でも明らかになっていますが、このようなことがおきたことは非常に残念に思います。
金銭感覚のなさや基本的な経営ルールを含む公益法人制度に対する認識の甘さ、そして公益法人としての自覚不足-それは協会単体の問題だけにとどまらず、「公益性が高い」という公益法人全体のイメージを下げることにも成りかねません。
また、こうしたことを受けて行政庁が何らかの規制を厳しくする可能性も否定できません。

公益法人専門の税理士として、自律した経営で公益性の高い事業を行っている公益法人の活動を応援していきたい-そんなことを、改めて考えるきっかけになった、今回の報道でした。

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