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公益法人の「みなし寄附金」って何?

【ポイント】

公益法人において収益事業に属する金銭その他の資産を収益事業以外の事業のために支出した金額は、一定の範囲内でその収益事業にかかる寄附金の額とみなされます。

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)には法人税法上、「みなし寄附金」という特別な処理が認められています。

「みなし寄附金」とは、収益事業に属する金銭その他の資産を収益事業以外の事業のために支出した金額は、一定の範囲内でその収益事業にかかる寄附金の額とみなす、という制度です。

つまり、収益事業から公益事業への内部資金移動等(一定の限度額あり)については、収益事業の費用(寄附金扱い)として計上できる、というもので、これは株式会社等にはない、公益法人等特有の処理になります。

公益法人が収益事業を営むのは、その本来の事業を行うために必要な資金を稼得するためであり、収益事業から生じる余剰金はその本来の事業の資金に充てられることを見越してこのような制度が設けられている、とされています。

ただし、みなし寄附金を無制限に認めてしまうと「今年は収益事業でたくさん儲かったからどんどん本業に資金移動しよう」といった租税回避行為につながりかねないため、みなし寄附金の金額には一定の制限があります。
公益法人の場合、各事業年度の所得金額の20%が、みなし寄附金の損金算入限度額となりますのでご注意ください。

また、一般法人(一般社団法人、一般財団法人)には、みなし寄附金制度はありませんので、あわせてご注意ください。

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