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鳥獣を保護し管理する「森の番人」-社団法人東京都猟友会

 今日は、いずみ会計とご縁のある

「社団法人 東京都猟友会」さんをご紹介します。

 ところで、皆さんは「猟友会」というとどういうイメージをお持ちですか?
 秋になると

「人の住む地域にクマが降りてきて、地元猟友会のメンバーが駆除した」

などというニュースをよく耳にするのではないでしょうか?

 ニュースの映像は印象的ですが、

実は猟友会の活動はそれだけではありません。
 詳しいお話を、澤地忠彦会長に伺いました。
 今、全国各地において、鹿・猪など

野生鳥獣による農林業被害が拡大しています。

 全国の野生鳥獣による農業被害は申請ベースで

230億円

と公表されています。

(しかし実際には300億円とも400億円ともいわれているそうです)

 特に北海道ではエゾ鹿の生息数は70万頭に達する勢いで増えており、

牧草を始め水稲、小麦など農業被害は、

なんと53億円に達している!

と言います。
 また、ある県では、県民の大切な山林を長期にわたり

保護区にしたため、シカ等の食害により山が荒れ、

元に戻すには50年以上かかると言われています。
 ともすれば

「現代社会では野生動物が激減した」

というイメージにとらわれがちですが、

現実は、
 「自然環境の変化や地域社会の変革により、

特定の鳥獣が大幅に減少したり、逆に著しく増加することによって、

微妙なバランスで成り立っている自然の生態系が

崩れていることが問題です。」(澤地会長)

と言います。
 そこで、生態系を乱すように増え、

農林水産業に被害をもたらす鳥獣については

「特定鳥獣保護管理計画」に基づき、個体調整を行う-

これが、猟友会の大きな仕事の一つとなります。
 澤地会長は、
 「大正時代から東京オリンピック頃までは、

鉄砲撃ちはお金持ちの娯楽、

と見られる傾向がありましたが、これは偏見です。

 また、野山にいる動物すべてを撃つというのも誤解です。
 狩猟者は、単なる鳥獣の捕獲者ではありません。

鳥獣の保護管理の担い手、

いわゆる『森の番人』だと思っています。」

とおっしゃっていましたが、なるほど!と納得しました。
 人の生活する地域がここまで広がってしまうと、

保護をするだけでは生態系を保つどころか、

増えすぎた一部の動物によって自然破壊が進んでしまう

という一面がある。

自然と共生するためには、人の手を加えていくことも必要なのだ、

ということがわかりました。
 そのため、猟友会の皆さんは禁猟期間である

春から秋にかけては銃砲撃の練習や銃砲類の管理などに

心を砕いていると言います。

 「近年、狩猟者の減少・高齢化が進み、

狩猟圧(鳥獣駆除能力)が低下することで、

さらなる鳥獣被害の拡大や、里地で野生動物が人を襲う被害などが

増えているような気がします。

若手狩猟者の育成は急務です。」

という澤地会長。
 東京都猟友会では区のスポーツフェスティバル等で

光線銃を使った狩猟体験コーナーを運営する他、

愛鳥奨励校を指定して指定書と奨励金を贈呈する

などの活動を行っています。

 「将来は、小学生を中心に、都内の公園で野鳥の観察教室を開いたり、

東京都猟友会の会館内に資料室をつくって無料公開するなどの

活動を計画しています。

 狩猟者は目の前の動物を撃つ人ではなく、

人と自然が共生する道を探る『森の番人』であることを

広く伝えていきたいですね。」(澤地会長)

 現在、東京都猟友会は公益社団法人認定に向けて

事務作業を続けています。

 今後の東京都猟友会の活動に、ぜひご注目ください!
 
■社団法人 東京都猟友会
http://www.h2.dion.ne.jp/~toryo/index.html
東京都千代田区外神田松永町19-3
TEL 03-3253-5466
FAX 03-3253-5469
E-mail:toryo●h2.dion.ne.jp(●を小文字の@に変えて下さい)


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