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公益法人専門の税理士 いずみ会計事務所・税理士浦田泉

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[公益法人の寄附]寄附の役割と寄附集めの5つのポイント

公益活動に「寄付金」を!

【ポイント】
寄附は法人だけでなく、寄附者にとってもメリットがあります。
 

「令和元年度 公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、寄附金収入がゼロの公益法人は、平成30年度は全体の54.9%だったことがわかりました。
これは、半分以上の法人は寄附金受入の余地があることを示しており、日本の寄附文化の醸成に一役買う可能性を秘めている、とも言えます。

法人にとって寄附のメリットといえば

  • ●活動資金の増加・安定化につながる
  • ●集めた寄附金の使途・成果を可視化することで、信頼性の確保につながる
  • ●寄附者が増加すれば、様々な寄附集めの手法を開発するインセンティブにつながる
  • ●寄附者が寄附先のプレゼンテーターとしての役割を担うことで、寄附先の活動の認知度が高まる
  • ●共感による寄附を集めれば、様々な寄附者が寄附先団体の経営支援にボランティアなどで関わる機会も増え、法人自身の事業の改善につながる

(出典:「寄附に支えられた公益活動のために」(内閣府)より)

などが挙げられますが、寄附をした方(寄附者)にとっても次のようなメリットが考えられます。

  • ●社会の課題解決が自分にとって身近になるとともに、自分の行動が社会貢献につながるという喜びを享受
  • ●強制ではなく、寄附先の団体・個人の活動や理念に共感した上で、一人一人が自分で選択するという価値観が広がる(共感型寄附)
(出典:「寄附に支えられた公益活動のために」(内閣府)より)

寄附は法人だけでなく、寄附者にとってもメリットがあることを理解し、その寄附者が寄附しやすい、寄附をしたいと思える仕組みを作ることで、法人も寄附者もハッピーになれると思います!

寄附者の立場に立った寄附集めを

【ポイント】
寄附集めは「寄附者の立場に立った仕組みづくり」と「組織の体制づくり」が必要です。寄附者の立場に立った仕組みづくりのポイントとしては、(1)寄附者の共感・納得・信頼を得る、(2)寄附のメニューを多数用意する、(3)寄附の方法を選べるようにする、といったことが挙げられます。
 

法人・寄附者双方にメリットがある寄附。
ではその寄附を集めるには、どのような点をおさえればよいでしょうか。

大きく分けると「寄附者の立場に立った仕組みづくり」と「組織の体制づくり」といった面を考える必要があります。
「『寄附』に支えられた公益活動のために」(内閣府)によると、寄附集めのポイントが5つ、紹介されています。
この5つのポイントのうち、「寄附者の立場に立った仕組みづくり」に関連する3つのポイントを紹介します。

(1)寄附者の共感・納得・信頼を得る

寄附者が寄附先を選ぶ際に特に重視することは、
・活動の趣旨や目的に賛同・共感できること
・寄附金の使い道が明確で、有効に使ってもらえること
・寄附の方法がすぐに分かり簡便であること
の3つだといわれています。
まずは、寄附者が法人の活動に対して共感・納得・信頼することが最も大事なことであり、全てはここからスタートするといっても過言ではないのです。

(2)寄附のメニューを多数用意する

寄附の選択肢を多く用意することも大切です。
例えば、使途自由の会費だけでなく、イベントの際に寄附金を募集したり、使途を限定した寄附メニューを用意することで、寄附者の多様な関心に応えられるようになります。
使途を限定した寄附を受ける場合は、指定寄附金の経理についてもチェックしておきましょう。

(3)寄附の方法を選べるようにする

気軽に寄附を行えるように、寄附金額や決済方法を選べるようにしましょう。
寄附金をクレジットカードで払うことができる、ネットから簡単に寄附ができる、毎月定額(数百円程度から)を寄附できるといった方法は、気軽に寄附を行える方法として人気があります。

寄附を集める組織の体制づくり

【ポイント】
寄附集めは「寄附者の立場に立った仕組みづくり」と「組織の体制づくり」が必要です。組織の体制づくりのポイントとしては(1)寄附の呼びかけと業務プロセスの整備、(2)ツールの作成、といったことが挙げられます。
 

寄附者の立場に立った仕組みづくりに関連する3つのポイントに続いて、「組織の体制づくり」に関連する2つのポイントを紹介します。

(4)寄附の呼びかけと業務プロセスの整備

理事やボランティアの方々に寄附集めに協力してもらうことも大切です。
理事やボランティアの方は、法人の活動についてよく知る立場にありますので、「こんな法人が、寄附を募っている」ということを積極的にPRしてもらうとよいでしょう。理事自身も「当法人は寄附を受けている」という意識をもつきっかけになります。
寄附の呼びかけだけでなく、寄附者の名簿作り、お礼状の作成など、寄附を受けた際の業務プロセスもあわせて考えておきましょう。

(5)ツールの作成

活動を紹介するパンフレットやHPを作成しましょう。活動に興味のない人が読むことを前提に、専門用語を使わず、わかりやすさと見やすさを意識して作成しましょう。
法人のパンフレットやHPを作り直すタイミングにある場合は、寄附を意識した分かりやすさと見やすさを意識して作り変えるとよいでしょう。
最近は、ネット印刷などをうまく利用すると十万円以内で立派なパンフレットを印刷することができますし、必要な情報を法人側でアップデートできるようなHPづくりも、以前より簡単にできるようになっています。

寄附金を受ける法人、年々増加傾向に

【ポイント】
内閣府が発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、寄附金の受入金額、受入れ件数がゼロの法人は平成26年度から年々減少していることがわかりました。
 

内閣府が2020年7月に発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、公益法人の寄附金の受入状況につき、寄附金の受入金額がゼロの法人は、平成26年度(2014年度)の58.6%から年々減少し、平成30年度(2018年度)は54.9%となったことがわかりました。
同様に、受入れ件数がゼロの法人も59.5%から56.0%に年々減少しています。

定期的な寄附金収入が「必要である」と回答した法人(全体の45.6%)にその理由を尋ねると、回答割合の多い順に、「あらかじめ見込まれている額の公益目的事業費用に充てるため」(72.2%)、次いで、「法人の管理費用に充てるため」(52.9%)、「従来からの公益目的事業の規模を拡大するため」(20.8%)となりました。

一方で、定期的な寄附金収入(現物寄附の受入含む)が「必要でない」と回答した法人(全体の54.4%)にその理由を尋ねたところ、「公益目的事業の対価による収益で事業実施が可能だから」と回答した割合が最も高く(48.6%)、次いで、「会費収入等による安定した収入が確保できているから」(32.4%)が続く結果となりました。

寄附金の収入が必要かどうかは、法人の運営実態により異なります。必要に応じて、法人運営にうまく活用していきたいですね。

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今更聞けない?!税制改正大綱って何?

【ポイント】
税制改正の大綱(税制改正大綱)とは、翌年度以降の税制改正の方針をまとめたもので「法案のたたき台」のようなものです。

今更聞けない?!税制改正大綱って何?

2020年12月21日、令和3年度税制改正の方針が閣議決定されました。

ところで皆さんは「税制改正の大綱」って、そもそもどういうものなのかご存知でしょうか?
新年最初の記事は「税制改正の大綱」ってどういうものなのか、お話しいたします。

実は「税制改正」は毎年行われています。
その範囲は、個人の所得税関係、資産課税、法人課税、消費税関連、関税、印紙税、酒税、国際課税、税務の手続きなどなど…非常に多岐にわたります。
これらのどこかが毎年変わっているのです。

ただ、これだけの広範囲で「どこかが変わっています」だけでは困ってしまいますよね。(少なくとも税理士はとても困ります!)
そこで、次年度の税制改正の方針をまとめたものが「税制改正の大綱」なのです。

「税制改正の大綱」はどうやって作られるかというと、まず各省庁から税制改正の要望が出されます。
こうした要望を受けて、与党の税制調査会を中心に次年度以降の税制改正の方針をまとめて、与党の「税制改正大綱」が発表されます。
その後、閣議決定を受けて「税制改正の大綱」が発表される、といった流れになります。そのため、与党の税制改正大綱のほうが早く発表されるのが一般的です。(与党の税制改正大綱は政権与党のホームページから閲覧できます)

こうして発表された税制改正の大綱をもとに法案が作成され、翌年2月に改正法案が国会で審議されます。
審議された法案は3月に成立し、4月以降に施行されるという流れが一般的になります。

後々施行される可能性は高いのですが、税制改正の大綱の時点ではあくまでも「法案のたたき台」といった状態であり、決定事項ではないことにご注意ください。

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みなし譲渡所得の非課税措置

現物による寄附を受け入れている公益法人は7.6%-みなし譲渡所得の非課税措置

【ポイント】
内閣府が発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)の現物寄附等の受入について、現物による寄附を受け入れている法人は7.6%、みなし譲渡所得税の非課税申請を行った法人は57法人だったことがわかりました。

令和2年7月、内閣府は「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」の結果を発表しました。
この調査の目的の一つに「平成28年度以降の税制改正の認識の把握」というものがあり、質問事項の一つに「現物寄附等の受入について」がありました。

これは、みなし譲渡所得課税の非課税措置に関する認知度や寄附実績を調査するものです。

調査によると、寄附の受入形態は、「現金による寄附」と回答した割合が56.3%と半数強を占め、「現物による寄附」と回答した割合は7.6%だったことがわかりました。
現物による寄附を受け入れている法人のうち、みなし譲渡所得課税の非課税申請を行った、又は、行っている法人は、それぞれ57法人、22法人存在(3法人は重複)し、全体に占める割合は17.4%でした。
非課税申請を行ったが承認を受けられなかった法人はいなかったが、「分からない」と回答した割合は38.7%だったことがわかりました。

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)に対して個人が現物資産を寄附した場合、国税庁長官の承認を得ることで、みなし譲渡所得税が非課税となります。
平成30年度税制改正により、この非課税措置及び非課税措置における承認に係る特例が拡充されています。

このブログでは、この制度について詳しくお話しいたします。

みなし譲渡所得の非課税措置とは?

【ポイント】
公益法人(公益社団法人、公益財団法人)に対して個人が現物資産を寄附した場合、国税庁長官の承認を得ることで、みなし譲渡所得税が非課税となります。

所得税法上、個人が現物資産(土地、建物、株式、美術品等)を寄附した場合には、これら資産は寄附時の時価により譲渡があったものとみなされ、これらの資産の取得時から寄附時までの値上がり益に対して寄附者に所得税が課税されるのが原則です。
これを「みなし譲渡所得」といいます。

しかし、公益法人に対して個人が現物資産を寄付した場合、一定の条件を満たせば「みなし譲渡所得」が非課税になります。
これを「みなし譲渡所得の非課税措置」といいます。

では何が「一定の要件」なのかというと…

個人が土地、建物、株式、美術品等の現物資産を公益法人等に寄附したとき、「その寄附が公益の増進に著しく寄与することなど一定の要件を満たす」として国税庁長官の承認を受けた場合には、本来課税される「みなし譲渡所得」税が非課税となる特例です。
これを「一般特例」といいます。

また、一般特例とは別に、一定の要件の下、申請書を提出した日から原則として1か月以内に国税庁長官の承認又は不承認の決定がなかったときは、国税庁長官による承認があったものとみなされる承認手続の特例(承認特例)も設けられています。

平成29年度及び平成30年度の税制改正で、この「みなし譲渡所得の非課税措置」の特例の範囲が広がっています。

みなし譲渡所得の非課税措置、拡充された点(1)-特例承認における寄附先-

【ポイント】
平成30年度税制改正で、みなし譲渡所得の非課税措置の特例承認に係る特例が拡充されました。

令和2年7月、内閣府が発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」では、「現物寄附等の受入について」の質問がありました。
この調査の目的の一つに「平成28年度以降の税制改正の認識の把握」というものがありました。
つまるところ、「みなし譲渡所得課税の非課税措置」に関する認知度や寄附実績を調査するということがあり、この質問が盛り込まれたようです。
では「みなし譲渡所得課税の非課税措置」とはどういうものなのでしょうか?

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)に対して個人が現物資産を寄附した場合、国税庁長官の承認を得ることで、みなし譲渡所得税が非課税となります。これが「みなし譲渡所得の非課税措置」です。

平成30年度税制改正で、この非課税措置と非課税措置における承認に係る特例が拡充されました。拡充の内容は2つありますが、今回はそのうちの1つを紹介いたします。

1つは承認特例における寄附先として一定の要件を満たす公益法人が追加されたことです。
原則として、個人が公益法人に対して土地等の現物資産を寄附した場合、当該寄附資産を公益法人が2年以内に公益目的事業の用に直接供すること等の要件を満たすときは、国税庁長官の承認を得て非課税措置の適用を受けることができます。
一方「承認特例」とは、一定の要件を満たす場合には国税庁長官の非課税承認決定が申請から一定の期間内に行われなかったときは、自動的に承認があったものとみなされることをいいます。

この承認特例における寄附先として、行政庁の確認を受けた「基金」の中で寄附資産を管理する等の一定の要件を満たす公益法人が追加されました。また、「基金」の中で管理する資産については、資産の構成を組み替えること(土地⇒有価証券等)が可能です。

みなし譲渡所得の非課税措置、拡充された点(2)-特定買換資産の特例-

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)に対して個人が現物資産を寄附した場合、国税庁長官の承認を得ることで、みなし譲渡所得税が非課税となります。これが「みなし譲渡所得の非課税措置」です。
平成30年度税制改正で、この非課税措置と非課税措置における承認に係る特例が拡充されました。拡充の内容は2つあり、1つは承認特例における寄附先が拡充したというものでこれは前回、お話をいたしました。
今回はもう1つの論点である「特定買換資産の特例の創設」についてお話しいたします。

現行、公益法人がみなし譲渡所得の非課税措置の対象となる寄附資産を受入れている場合に買換えを行う際には、その対象資産を2年以上公益目的事業の用に直接供した後に同種の資産に買換え、かつ、当該買換え後の資産を1年以内に公益目的事業の用に直接供する場合にのみ、引き続き非課税措置を受けることができます。

「特定買換資産の特例」は、その対象資産であっても、「基金」に組み入れて管理し、その後買換えた資産(特定買換資産)を当該基金の中で管理する等の一定の要件を満たす場合には、公益法人が国税庁長官へ必要書類を提出することで、引き続き非課税措置を受けることができるようになる、というものです。

令和2年7月、内閣府が発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、寄附の受入形態は、「現金による寄附」と回答した割合が56.3%と半数強を占め、「現物による寄附」と回答した割合は7.6%だったことがわかりました。

現物による寄附を受け入れている法人のうち、みなし譲渡所得課税の非課税申請を行った、又は、行っている法人は、それぞれ57法人、22法人(3法人は重複)存在し、全体に占める割合は17.4%でした。

現物による寄附は、現金による寄附よりもマイナーなケースであること、さらにみなし譲渡所得の非課税申請を行ったケースはさらに少ないことがわかります。
これは制度自体が知られていない、あるいは理解が十分でないことも考えられます。

調査によると、非課税申請を行ったが承認を受けられなかった法人はいなかったこともわかっています。
制度を十分に理解したうえで、寄附者に有利な税制を紹介できると寄附集めの役に立つかもしれませんね。

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平成28年に緩和されたPST要件をおさらい

【ポイント】
平成28年4月1日から、事業規模の小さい公益法人等についても税額控除制度の対象となることができるように、PST要件の絶対値要件が緩和されています。

公益法人等に個人が寄附をした場合、寄附をした個人は一定の所得控除を受けることができる税制上の優遇措置があります。
さらに、幅広い人々から支持を受けている(=寄附金を受けている)公益法人等に個人が寄附を行った場合は、寄附をした個人は所得控除か税額控除のいずれか有利なほうを選んで受けることができる、さらなる優遇措置があります。

「幅広い人々から支持を受けている(=寄附金を受けている)公益法人等」になるためには、一定の要件を満たす必要があります。この要件のことを「PST要件」といいます。

平成28年4月1日から、事業規模が小さい公益法人等についても税額控除制度の対象となることができるように、寄附実績に係るPST要件(絶対値基準)を、法人の公益目的事業等の規模に応じて緩和されています。

PST要件とは次のものをいい、法人が過去に受けた寄附実績(例えば5年間の平均値)において、以下の要件1又は要件2いずれかの要件を満たすことが必要となります。

<要件1(絶対値要件)>

【平成28年度税制改正による緩和前】
寄附金額3,000円以上の寄附者が、年平均100人以上。
(公益法人の事業規模に関わらず全ての法人で同一の要件)

【平成28年度税制改正による緩和後】
●公益目的事業費用が1億円以上の事業年度の場合=寄附金額3,000円以上の寄附者が、年平均100人以上。(緩和前と同じ)

●公益目的事業費用が1億円に満たない事業年度がある場合、その事業年度の寄附者数は、(ア)により計算した判定基準寄附者数を用いて上記の要件を判断し、かつ(イ)の要件を満たすこと。

(ア)判定基準寄附者数=(実際の寄付者数×1億)/(公益目的事業費用の額の合計額)※
※1,000万円未満の場合には1,000蔓延

(イ)寄附金総額が年平均30万円以上

<要件2(相対値要件)>

法人の経常収入金額に占める寄附金等収入の割合が、1/5以上

内閣府が2020年7月に発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、PST要件の緩和について「知らなかった」と回答した法人が36.0%、「そもそもPST要件自体を知らなかった」と回答した法人は35.5%と、実に7割以上の法人が知らないと回答しています。

事業規模の小さな法人でも、税額控除法人を目指すことができます。詳しくは顧問税理士までぜひご相談ください!

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青色欠損金の繰戻し還付、公益法人も対象に!

【ポイント】
生じた青色欠損金について、1年間の繰戻し還付(過去に納めた法人税等の還付)を受けられる「青色欠損金の繰戻し還付」が、一定期間、公益法人も対象となります。

青色欠損金の繰戻し還付、公益法人も対象に!

青色申告書を提出する中小企業者等で青色欠損金があるものは、1年間の繰り戻し還付(過去に納めた法人税等 の還付)制度があります。これを「中小企業者等の青色欠損金の繰戻し還付」といいます。

この特例は、資本金等の額が1億円以下の一定の法人である「中小企業者等」のみが対象となっていましたが、新型コロナ税特法の特例により、2020年2月1日から2022年1月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額については、対象法人の範囲が拡大され、これまで適用が除外されていた公益法人やNPO法人などにも適用されるようになっています。

適用を受けるには、次の要件を満たした中小企業者等であることが必要です。
(1)還付所得事業年度から欠損のある事業年度の前事業年度までの各事業年度 について連続して青色申告書である確定申告書(青色申告書)を提出していること。
(2)申告期限内に「欠損事業年度の青色申告書」と「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を同時に提出すること。

申告に関係するものですので、青色欠損金の繰戻し還付を受けたいときは、顧問税理士等にご相談ください。

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寄附金を受けていない法人、年々減少傾向-公益法人の寄附金収入に関する実態調査

【ポイント】
内閣府が令和2年7月に発表した「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」によると、寄附金収入金額が「0円」の公益法人(公益社団法人、公益財団法人)は、平成26年度(58.6%)から平成30年度(54.9%)まで年々減少していることがわかりました。

実態調査

令和2年7月、内閣府は「公益法人の寄附金収入に関する実態調査」の結果を発表しました。

これによると、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)で寄付金収入金額が「0円」の法人は、平成30年度で54.9%だったことがわかりました。
これは、平成26年度(58.6%)から年々減少していることになります。
また、寄附金受入件数が「0件」の公益法人は、平成30年度は56.0%であり、こちらも平成26年度(59.5%)から年々減少しています。

定期的な寄附金収入(現物寄附の受入含む)が「必要である」と回答した法人は45.6%。
その理由は、「あらかじめ見込まれている額の公益目的事業費用に充てるため」(72.2%)、次いで、「法人の管理費用に充てるため」(52.9%)、「従来からの公益目的事業の規模を拡大するため」(20.8%)となっています。

一方で、定期的な寄附金収入(現物寄附の受入含む)が「必要でない」と回答した法人は、半数以上の54.4%。
その理由は、「公益目的事業の対価による収益で事業実施が可能だから」と回答した割合が最も高く(48.6%)、次いで、「会費収入等による安定した収入が確保できているから」(32.4%)となりました。

寄附金は公益法人の活動資金を得るための重要な手段の一つです。
これに頼ること、頼らないこと、法人によって対応は様々ですが、こうしたアンケートの回答を見ていると、安定的な法人運営に何が必要か、ヒントになる情報も多いような気がしますね!

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登記の基本実務-原本証明

【ポイント】
登記手続きは原則としてすべて原本を提出しますが、定款の写しを提出する場合は、原本証明をしたうえで写しを提出することができます。

登記の基本実務-原本証明

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)および一般法人(一般社団法人、一般財団法人)が登記手続きを行う場合、提出書類は原則としてすべて原本が必要となります。
例えば役員変更登記の際の就任承諾書、議事録、新任役員の本人確認証明書(住民票、戸籍の附票など)、印鑑証明書…こうしたものは原本を提出するのが原則です。

ただし、定款については原本を提出する代わりに、写しに原本証明をつけて提出することが認められています。

原本証明は「写しが原本に間違いない」旨(例えば「この写しは原本と相違ないことを証明します。」といった文言)を末尾等に記載し、法人名・代表者名を記載して、法人の実印を押す形で行います。
袋とじした部分への割り印もお忘れなく!

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【新型コロナウイルスの影響】家賃支援給付金申請の注意点

【ポイント】
公益法人や一般法人、NPO法人でも受給可能な「家賃支援給付金」の申請に際して、公益法人等が準備する書類、給付対象外の方、給付対象とならない契約についてまとめました。

売上が減少した中堅・中小事業者の賃料(地代家賃、共益費、管理費)について、最大600万円給付する「家賃支援給付金」の受給申請の際に注意する点についてまとめました。

■公益法人等向け「売上情報に関して必要な書類」

公益法人、一般法人(非営利型法人)、NPO法人の方は、申請にもちいる売上(収入)が減った月・期間と比較する前年の同じ月・期間の売上がわかる書類として、以下の書類を添付することができます。

(1)売上が減った月・期間と比較する前年の売上がわかる書類(月ごとの売上が確認できない場合は、事業年度の月の平均売り上げを比較)

(2)申請にもちいる売上が減った月・期間の売上台帳など

(3)履歴事項全部証明書(法人の登記簿謄本)または根拠法令に基づいて公益法人等の設立について公的機関に認可等されていることがわかる書類など

※年間収入のわかる書類=正味財産増減計算書(公益法人)、事業活動計算書(社会福祉法人)、活動計算書(NPO法人)などをいいます。

※これらに加えて、別途、賃貸借契約に関する書類などが必要となります。

■給付対象外の方

すでに家賃支援給付金の給付を受けた方は再度の申請はできません。
また、宗教法人の方も給付対象外となります。

■給付対象とならない契約

次の契約は、土地や建物の賃貸借契約であっても、給付対象とはなりません。
類似する取引でないかどうか、申請前に確認してください。
(1)転貸(また貸し)を目的とした取引(一部転貸の場合、自分で使っている部分については給付対象)
(2)貸主と借主が実質的に同じ人物の取引(貸主が借主の法人の代表理事の場合など)
(3)貸主と借主が配偶者または一親等以内の取引(夫婦間、親子間の取引)

詳しくは、経済産業省のHPをご参照ください。

●家賃支援給付金に関するお知らせ(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/covid-19/yachin-kyufu/index.html

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【新型コロナウイルスの影響】公益法人も申請できます!家賃支援給付金

【ポイント】
7月14日から売上の減少に直面する事業者(賃借人)に対して最大600万円を支給する「家賃支援給付金」の申請受付が始まります。公益法人、一般法人、NPO法人も申請対象となります。

新型コロナウイルス感染症の影響により、売上(収入)の減少に直面する中堅・中小事業者の事業の継続を支えるため、地代家賃(賃料)の負担を軽減することを目的として、賃借人(かりぬし)である事業者に対して給付金「家賃支援給付金」を給付申請が、7月14日から始まります。
公益法人、一般法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人も幅広く対象となります。

対象者は、中堅企業、中小企業、小規模事業者で、売上の減少に直面している方です。
中堅企業、中小企業、小規模事業者とは、次のような方をいいます。
(1)資本金の額または出資の総額(※)が、10億円未満であること。
(※)「基本金」を有する法人については「基本金の額」、一般財団法人は「当該法人に拠出されている財産の額」のことをいいます。

(2)資本金の額または出資の総額が定められていない場合は、常時使用する従業員の数(=労働法の規定に基づく「解雇の予告を必要とする者」のこと)が2,000人以下であること。

「売上の減少」とは、次の(1)(2)のいずれかの状態であることをいいます。
(1)2020年の特定の月(1か月)の売上が2019年の同じ月の売上の50%以下
(2)2020年の連続する3か月の期間の売上の合計が、2019年の同じ期間(3か月)の売上の合計の70%以下

給付額は、申請日の直前1か月以内に支払った金額を算定の基礎とします。例えば、7/20に申請した場合、6/21から7/20までに賃料として支払った金額をもとに計算します。

給付額は次の(1)、(2)のとおりです。
(1)申請日の直前1か月以内に支払った賃料が75万円以下の場合
=賃料の2/3を6倍した金額

(2)申請日の直前1か月以内に支払った賃料が75万円を超える場合
=賃料の上限75万円の2/3(50万円 )を6倍した金額(300万円 )と、支払った賃料のうち75万円を超える金額の1/3を6倍した金額の合計。ただし、給付額は最大で600万円。

給付額算定の基礎となるのは、土地や建物の賃貸借契約に係る賃料、共益費、管理費です。電気代や保険料、修繕費、動産の賃借料、敷金、礼金、更新費等、テナント会費などは含まれません。

給付金の申請の期間は、2020年7月14日から2021年1月15日までです。(電子申請の締め切りは、2021年1月15日の24時まで)

詳しくは、経済産業省のHPをご参照ください。

●家賃支援給付金に関するお知らせ(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/covid-19/yachin-kyufu/index.html

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新型コロナウイルス感染症対策等支援寄附金は税制優遇の対象に!

【ポイント】
公益法人が自ら行う新型コロナウイルス感染症対策等支援活動に特に必要となる費用に充てるため、その公益法人が募集する寄附金で一定の要件を満たすものについては、税制上の優遇措置の対象となります。

公益法人(公益社団法人又は公益財団法人)が自ら行う「新型コロナウイルス感染症対策等支援活動」に特に必要となる費用に充てるため、その公益法人が募集する寄附金で一定の要件を満たすもの(以下「新型コロナウイルス感染症対策等支援寄附金」)については、指定寄附金の対象となります。

「新型コロナウイルス感染症対策等支援活動」とは、法人が自ら行う次のような活動をいいます。
・新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」)及びそのまん延防止のための措置の影響により日常生活に支障を生じている方などに対する支援活動
・感染症のまん延防止のための対策を周知する活動
・新型コロナウイルスへのばく露防止のための個人用の道具(マスクなど)又は消毒液を配布する活動
・感染症の患者が療養をするためのテントその他の仮設の施設を設置する活動
・感染症の患者の診療に従事する医療従事者の通勤を支援する活動
・感染症の患者の移送を支援する活動

対象法人が行う新型コロナウイルス感染症対策等支援活動に特に必要となる費用に充てるものが対象となります。相当(実費相当額以上)の対価(助成金 を含む。)を得て行う活動に要する費用、役員報酬や経常的に発生している従業員の給与などに充てるものは対象とはなりません。
対象資金のうち、自己資金、対価又は助成金によって賄えない部分が新型コロナウイルス感染症対策等支援寄附金の募集対象となる金額となります。

対象法人が新型コロナウイルス感染症対策等支援寄附金を指定寄附金として募集しようとする場合には、行政庁に確認の申請を行ってください。行政庁の確認を受けた日の翌日から2021年1月31日までに受け入れた新型コロナウイルス感染症対策等支援寄附金が、寄附金控除等の対象となります。

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【新型コロナウイルスの影響】固定資産税・都市計画税が減額・免除されます

【ポイント】

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)や一般法人(一般社団法人、一般財団法人)、NPO法人で、新型コロナウイルス感染症により事業に大きな影響を受けた法人は、事業収入の減少幅に応じて法人が所有する建物や設備の2021年度の固定資産税及び都市計画税がゼロまたは1/2になります。

新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が減少している中小企業者・小規模事業者の2021年度の固定資産税・都市計画税が減免されることが発表されました。

中小企業者・小規模事業者とは・資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人/資本又は出資を有しない法人又は個人は従業員1000人以下の者で、大規模法人から出資を受けている者等(大企業の子会社等)でないものをいいます。

公益法人(公益社団法人、公益財団法人)、一般法人(一般社団法人、一般財団法人)、NPO法人、社会福祉法人、宗教法人、医療法人等でも、中小企業者・小規模事業者に該当すれば適用されます。

減免額は、2020年2月から10月までの任意の連続する3ヶ月間の事業収入の対前年同期比減少率によって以下の通りになります。
・30%以上50%未満の法人=1/2が減額
・50%以上の法人=全額免除

収入や対象となる事業用家屋・償却資産について認定支援機関等の確認を得た必要書類とともに市区町村の窓口に申告します。
認定支援機関等による受付は2020年5月から、市町村による受付開始は2021年1月から、期限は1月31日までの予定となっています。

認定支援機関等の受付開始は「2020年6月中旬以降を予定している」(中小企業庁のQAより)とされており、詳細は中小企業庁のHPで告知されます。
ちなみに、6月末時点でまだ詳細が告知されていないのですが(汗)この制度は、支払いの猶予や納期限の延長のように後日支払うものではなく、支払いの免除(減額)の制度なので納税者に有利な制度です、ぜひチェックしてみてください!

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社員総会の書面決議の際の議事録記載事項

【質問】
社員総会を書面決議した場合、議事録作成の際の注意点を教えてください。

【回答】
書面決議をした際は、議事録への記載事項、署名又は記名押印者の氏名が異なります。

書面決議を用いた場合については、通常の社員総会を開催した場合と比べて議事録に記載すべき事項が変わります。

通常の社員総会の場合、議事録には次の一から六のことを記載します。
一 社員総会が開催された日時及び場所(当該場所に存しない理事、監事、会計監査人又は社員が社員総会に出席した場合における当該出席の方法を含む。)
二 社員総会の議事の経過の要領及びその結果
三 社員総会における、一定の意見又は発言の内容の概要
四 社員総会に出席した理事、監事又は会計監査人の氏名又は名称
五 社員総会の議長が存するときは、議長の氏名
六 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名

一方、書面決議の場合の議事録記載事項は次のイからニのことになります。
イ 書面決議の内容
ロ イの事項の提案をした者の氏名又は名称
ハ 社員総会の決議があったものとみなされた日
ニ 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名

また、署名又は記名押印者の氏名についても注意が必要です。
「議事録の作成に係る業務を行った者の氏名」は議事録の記載事項の一つですが、通常の社員総会の場合、議事録の作成は常務理事、あるいは事務局長等が行うことが多いかと思います。この場合、当該議事録作成の担当者が記名押印または署名を行います。
一方、書面決議の場合は議事録作成者は必ず代表理事になります。

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