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公益法人専門の税理士 いずみ会計事務所・税理士浦田泉

ブログアーカイブ

使用人兼務理事の報酬、決議はどうする?

【ポイント】
使用人兼務理事の使用人分の給与については、その給与があらかじめ理事会等の承認を得て一般的に定められた給与体系に基づいて支給されているものであるならば、理事会等の承認を得る必要はありません。

理事をしながら、使用人としての地位に基づき、労務の対価として給与を得ている、いわゆる方を、一般的に「使用人兼務理事」といいます。
使用人兼務理事が報酬を受け取っている場合、その報酬のうち、使用人部分の給与については理事の報酬とは別、つまり理事の報酬には含まれません。
しかし、使用人給与は、理事と法人との利益相反取引の規制を受けることとなると考えられ、そうであれば理事会(理事会非設置社団法人の場合は社員総会)の承認が必要となります。

「うちの法人では、そのような手続きをとっていない?!」と思われる法人の方もいらっしゃるかもしれませんが、その使用人としての給与が、あらかじめ理事会等の承認を得て一般的に定められた給与体系に基づいて支給されるものであれば、実質的に理事会等の承認を得て支払われたと考えられるため、改めて理事会等の承認を得ることは不要、と考えられています。

ただし、その使用人兼務理事が、使用人としての身分であるのに比べて、通常の給与体系に準拠しない形での高い報酬を得ているような場合、その超過部分は役員報酬とみなされ、社員総会若しくは評議員会の承認(または定款への記載)が必要となります。

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監事の報酬額の決め方

【ポイント】
監事の報酬は、定款にその額の定めがない場合、社員総会(評議員会)の決議により決められます。2人以上の監事がいる場合は、決められた報酬の上限の範囲内で、監事の協議により定めるものとされます。

監事の報酬額の決め方

監事の報酬等は、理事等の報酬の決定プロセスと異なります。
定款にその額の定めがない場合、監事の報酬等は社員総会(評議員会)の決議により定められるものとされています。
監事が2人以上いる場合、各監事の報酬等について定款の定め又は社員総会(評議員会)の決議がないときは、定款又は社員総会(評議員会)の決議によって定める上限の範囲内で、監事の協議によって定めるものとされています。

理事等の報酬の場合、一定のプロセスを経ることによって理事会に報酬額の決定を一任することができる場合もあります。(ただし、理事等の報酬額の総額の上限については、定款の定めがない場合は社員総会または評議員会の決議により決定しなければなりません)
しかし、監事の場合、監査対象である理事から独立性を確保することがガバナンス上重要であると考えられるため、報酬の決定を理事会や代表理事に一任することは認められない、と解されています。

ただし、監事の報酬の配分案などについて、拘束力のない参考資料を理事が作成することは問題ありません。

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好景気ゆえの改正?!遊休財産額の算定―6号財産の取り扱いに関する改正内閣府令

【ポイント】
遊休財産額の算定について、控除対象財産の計算方法が改正されました。これにより、控除対象財産から生じた利子や配当金等については、相当の期間内に消費することが見込まれるものだけを控除対象財産とすることとされました。

遊休財産額の算定について、6号財産の取扱いに関する改正内閣府令が本年3月25日(月)に公布されました。

遊休財産額は、その法人の純資産額(資産の額-負債の額)から控除対象財産(これに対応する負債の額を除く)をマイナスした金額、として計算されます。
今回の改正では、その「控除対象財産」の金額の算定方法について、一定の条件が加わりました。

新たに加わったのは、「控除対象財産から生じた『果実』については、相当の期間内に消費することが見込まれるものに限る」という点です。
どういうことかというと、控除対象財産から生じた利子や配当金等については、相当の期間内に消費することが見込まれるものだけを控除対象財産としていいですよ、ということです。
たとえば、用途を指定した寄附金を運用した結果、そこから生じた利息や配当金等については、相当の期間内に消費することが見込まれるものだけを控除対象財産としてください、ということです。

近年、運用が極めて上手くいき、多額の運用益を得ているケースも見受けられます。あまりにも多すぎる運用益分については、消費の見込みがないものについては控除対象財産から外すことを要請する改正である、といえます。
好景気を反映した改正、といえるかもしれませんね。

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今年のゴールデンウィーク、税務署の開庁時間にご用心!

【ポイント】
今年は4月27日(土)から5月6日(月)までの期間、税務署は閉庁となります。
また、e-Taxも4月29日(月)から5月6日まで休止となります。

新しい元号「令和」が発表され、5月に改元されます。
「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」の施行に伴い、今年は4月27日(土)から5月6日(月)までの期間が休祝日となります。

長い祝休日になりますが、この期間中、税務署は閉庁となります。
4月中に納税証明書の発行等の各種手続が必要な方は、4月26日(金)までに手続きを済ませるようにしてください。

また、e-Taxも、休止期間があるため、注意が必要です。
・4月26日(金)=0:00から24:00(24時間)
・4月27日(土)、28日(日)=8:30から24:00
・4月29日(月)から5月6日(月)=休止
・5月7日(火)=8:30から24:00
・5月8日(水)=0:00から24:00(24時間)

e-Taxでも1週間以上の休止期間がありますので、ご注意ください。

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免税事業者が適格請求書発行事業者になるための手続き

【質問】

当法人は免税事業者ですが、これまでの請求で消費税等を請求してきたことから、インボイス制度がはじまった後は適格請求書発行事業者になることにしました。

どのような手続きが必要になるのでしょうか?

免税事業者が適格請求書発行事業者になるための手続き

【回答】

納税地を所轄する税務署長に登録申請書を提出し、適格請求書等を交付することのできる事業者として登録する必要があります。2023年10月1日に登録を受けようとする事業者は、2023年3月31日までに登録申請書を税務署長に提出する必要があります。

2023年10月1日からはじまる消費税のインボイス制度。インボイス制度においては、適格請求書の保存が仕入税額控除の要件となり、この適格請求書は「適格請求書発行事業者」として税務署長に登録申請をして登録を受ける必要があります。

そして「適格請求書発行事業者」は、免税事業者では登録できないため、これまで免税事業者であった小規模法人にとっては大きな経営的判断を迫られることになるでしょう。

ご相談の方の、免税事業者であった法人が適格請求書発行事業者となるための手続きについては、以下のとおりです。

(1)登録申請書の提出

納税地を所轄する税務署長に登録申請書(以下、「申請書」といいます)を提出し、適格請求書等を交付できる事業者として登録をうけます。(提出は書面だけでなく、e-Taxを通じて提出することもできます)

申請書の提出を受けた税務署長は、登録拒否要件に該当しない場合には、適格西友所発行事業者登録簿に法定事項を搭載して登録を行い、登録を受けた事業者に対してその旨を書面で通知します。

登録の効力は、適格請求書発行事業者登録簿に搭載された「登録日」に発生するため、登録日以降の取引については、相手方(課税事業者に限る)の求めに応じて適格請求書等の交付義務があります。

インボイス制度が導入される2023年10月1日に登録を受けたい場合には、原則として2023年3月31日までに申請書を税務署長に提出する必要があるのでご注意ください。

(2)消費税課税事業者選択届出書の提出

免税事業者が登録を受けるためには、原則として「消費税課税事業者選択届出書」を提出し、課税事業者となる必要があります。

免税事業者が課税事業者となることを選択した課税期間の初日から登録を受けようとする場合には、その課税期間の初日の前日から起算して1月前の日までに登録申請書を提出しなければなりません。

ただし、登録日が2023年10月1日の属する課税期間中である場合には、課税事業者選択届出書を提出しなくても、登録を受けることができる経過措置があります。

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公益法人等又は協同組合等の貸倒引当金の特例、適用期限をもって終了

【ポイント】

公益法人等又は協同組合等の貸倒引当金の特例が適用期限の到来をもって廃止することが、平成31年度与党税制改正大綱に盛り込まれました。

平成31年度の与党税制改正に、公益法人等(公益社団法人、公益財団法人、非営利型法人に該当する一般社団法人・一般財団法人)又は協同組合等の貸倒引当金の特例が適用期限の到来をもって廃止することが盛り込まれました。

現行の公益法人等又は協同組合等の貸倒引当金の特例とは、2017年4月1日から2019年3月31日までの間に開始する事業年度における一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度額の計算を、繰入限度額を対象額の110%に相当する金額とすることが認められているものです。(2017年4月1日より前は割合が少し異なりました)

なお、2019年4月1日から2023年3月31日までの間に開始する各事業年度における貸倒引当金の繰入限度額の計算については、現行法による割増率(10%)に対して1年ごとに5分の1ずつ縮小した率による割増しを認める経過措置が講じられる予定です。

●事業年度の開始日が…

2019年4月1日から2020年3月31日の事業年度=割増率8%

2020年4月1日から2021年3月31日の事業年度=割増率6%

2021年4月1日から2022年3月31日の事業年度=割増率4%

2022年4月1日から2023年3月31日の事業年度=割増率2%

という形になります。

※与党の税制改正大綱とは、与党が税制調査会を中心に翌年度以降にどのように税制を変えるべきかを話し合い、まとめたもので、政府は大綱に従って通常国会に税制改正法案を提出するものです。したがって、現段階では法制化されたものではありませんので、今後の審議の行方にご注目ください。

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一般社団法人、一般財団法人の定款認証に新たな制度

【ポイント】
2018年11月30日から、一般社団法人、一般財団法人の定款認証の際に、実質的支配者となるべき者の住所、氏名、生年月日等とその者が暴力団員等に該当するか否かを公証人に申告するなど、定款認証の方式が変わりました。

一般社団法人、一般財団法人の定款認証に新たな制度

2018年11月30日から、改正公証人法規則が施行され、定款認証の方式が変わりました。
新たな認証制度の対象法人は、一般法人(一般社団法人、一般財団法人)と株式会社です。

改正の内容のポイントは、次の2点で、電子認証、書面による認証いずれも新たな制度の対象となります。

●ポイント

(1)定款認証の嘱託人は、法人成立の時に実質的支配者となるべき者について、その氏名、住居、生年月日等と、その者が暴力団員等に該当するか否かを公証人に申告する必要がある。

(2)申告された実質的支配者となるべき者が暴力団員等に該当し、又は該当するおそれがあると認められた場合には、嘱託人又は実質的支配者となるべき者は、申告内容等に関して公証人に必要な説明が必要となる。

(3)(2)による説明があっても、暴力団員等に該当する者が実質的支配者となる法人の設立行為に違法性があると認められる場合には、公証人は、認証をすることができない。((1)の申告や(2)の説明自体がない場合も同様)

(4)実質的支配者となるべき者が暴力団員等に該当しないと認められる場合には定款の認証を行うが、その認証文言は、従来のものに、「嘱託人は、『実質的支配者となるべき者である○○○○は暴力団員等に該当しない。』旨申告した。」旨の文言が付加される。

ここでいう「実質的支配者」とは、一般法人の場合、次のような者をいいます。

●実質的支配者とは


(1)出資、融資、取引その他の関係を通じて事業活動に支配的な影響力を有すると認められる自然人(上場企業等及びその子会社は「自然人」とみなされます)は、該当者全てが実質的支配者となる。

(2)(1)による実質的支配者が存在しない場合、設立する法人の代表権を持つ理事が実質的支配者となる。

定款認証を嘱託される者は、法人成立の時に実質的支配者となるべき者が誰かを判断し、ときには調査が必要となる場合があります。
実質的支配者となるべき者に関する氏名等の申告は、日本公証人連合会のホームページにある「申告書」の書式をダウンロードして必要事項を記載し、公証人に提出(FAX、郵送、持参のほか、PDFファイルのメール送信でもOK)します。
この申告は、定款認証の嘱託までに行なう必要がありますが、迅速かつ的確な定款認証・法人設立を実現するためにも、定款案の点検を公証人に依頼する際に、併せて実質的支配者となるべき者に関する申告するよう協力を求められています。

この改正は、法人の実質的支配者を把握することなどにより、法人の透明性を高め、暴力団員及び国際テロリスト(以下「暴力団員等」という。)による法人の不正使用(マネーロンダリング、テロ資金供与等)を抑止することが国内外から求められていることを踏まえての措置であるとされています。

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個人が公益法人等に現物資産を寄附した場合の譲渡所得税非課税の特例

【ポイント】
財産の寄附について、一般特例の承認要件を満たすものとして国税庁長官の承認(非課税承認)を受けた後、その寄付を受けた一定の公益法人等がその寄附財産を譲渡し、買換資産を取得する場合で、一定の要件を満たすときは、その非課税承認を継続することができます。

個人が公益法人等に現物資産を寄附した場合の譲渡所得税非課税の特例

財産を公益法人(公益社団法人、公益財団法人)や学校法人等一定の公益法人等に寄付をした場合、

①その寄附が公益の増進に著しく寄与すること
②寄附した財産が、寄附があった日から2年以内に公益目的事業の用に直接供される、又は供される見込みであること
③その寄附により、寄付をした者の所得税又は寄付をした者の親族等の相続税若しくは贈与税の負担を不当に減少させるものではないと認められること
上記の要件を満たした場合、国税庁長官による承認(非課税承認)を受けることにより、譲渡所得等が非課税になる「一般特例」。

この一般特例は、寄附財産をそのまま利用して公益目的事業に利用することで非課税承認が継続する、というのが原則的な取り扱いになります。

特例として、公益目的事業の用に2年以上直接供している寄附財産を同種の資産等に買換えをして公益目的事業に利用しても、非課税承認が継続するのが「買換特例」です。

これに加えて、「特定買換資産の特例」も創設されました。
これは、一定の「基金」等で管理し、基金等内で寄附財産の買換えを行なった場合、一定の要件を満たしていれば非課税承認が継続されることとなりました。

これにより、公益法人内に特定の要件を満たす「基金」を設け、当該「基金」に組み入れられた寄附財産については、短期間で国税庁長官の承認を受けられることや、公益目的事業の用に直接供した期間に関わらず寄附資産を処分して別の資産を取得すること等が可能となります。

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インボイス制度が始まるとこうなる?!“消費税額の計算方法”

【ポイント】
2023年10月1日から始まる予定のインボイス制度の下での消費税額の計算方法は、売上税額及び仕入税額を「積上げ計算」または「割戻し計算」によって求めることになります。

2023年10月1日以降の売上税額及び仕入税額の計算は、次の(1)又は(2)を選択することになります。

(1)適格請求書に記載のある消費税額等を積み上げて計算する「積上げ計算」
(2)適用税率ごとの取引総額を割り戻して計算する「割戻し計算」

具体的な売上税額、仕入税額の計算方法は次の通りです。

【売上税額の計算方法】
<積上げ計算>
適格請求書に記載した消費税額等の合計額に78/100 を掛けて消費税額を算出する方法です(適格請求書発行事業者のみ可)。

<割戻し計算>(原則)
税率の異なるごとに区分して合計した課税標準額に、7.8/100(軽減税率対象の場合は6.24/100)を掛けて計算する方法です。

【仕入税額の計算方法】
<積上げ計算>(原則)
適格請求書に記載された消費税額等の合計額に78/100 を掛けて消費税額を算出する方法です。

<割戻し計算>
税率の異なるごとに区分して合計した課税仕入れに係る支払対価の額に、7.8/110(軽減税率対象の場合は6.24/108)を掛けて計算する方法です。

ただし、売上税額を「積上げ計算」により計算する場合には、仕入税額も「積上げ計算」により計算しなければなりません。
(売上税額を「割戻し計算」により計算する場合には、仕入税額は、「積上げ計算」または「割戻し計算」のいずれかを選択できます。)

また、売上税額について積上げ計算を選択できるのは、適格請求書発行事業者に限られます。

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インボイス制度が始まるとこうなる?!-免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置

【ポイント】

適格請求書等保存方式(インボイス制度)導入後は、免税事業者などの適格請求書発行事業者以外の者から行なった課税仕入に係る消費税額は、原則として控除できなくなります。ただし、一定の経過措置もあります。

インボイス制度が始まるとこうなる?!-免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置

2023年10月から導入が予定されている適格請求書等保存方式。

導入後は、免税事業者や消費者など、適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る消費税額を控除することができなくなることは、これまでご説明してきた通りです。

ただし、区分記載請求書等と同様の事項が記載された請求書等を保存し、帳簿にこの経過措置の規定の適用を受ける旨が記載されている場合には、一定の期間は、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額として控除できる経過措置が設けられています。

経過措置については、以下の通りです。

適格請求書等保存方式の導入後も免税事業者を続ける場合は、この経過措置の適用を受ければ、取引先が仕入税額控除を受けることができます。(ただし、表に示したとおりの一定割合のみです)

免税事業者を続ける場合であっても、請求書等の様式に注意して、取引先からの問い合わせ等に対応できるように準備しておくべきでしょう。

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インボイス制度が始まるとこうなる?!-売り手側編

【ポイント】

適格請求書発行事業者には、適格請求書を交付することが困難な一定の場合を除き、原則として取引の相手方(課税事業者に限ります。)の求めに応じて適格請求書を交付する義務及び交付した適格請求書の写しを保存する義務が課されます。

インボイス制度が始まるとこうなる?!-売り手側編

適格請求書等保存方式の下では、適格請求書などの請求書等の交付を受けることが困難な一定の場合を除き一定の事項を記載した帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります。

そのため、適格請求書発行事業者には、適格請求書を交付することが困難な一定の場合(公共交通機関である船舶、バス又は鉄道による旅客の運送で3万円未満のもの、自動販売機・自動サービス機により行われる課税資産の譲渡等で3万円未満のもの、郵便切手を対価とする郵便サービスで郵便ポストに差し出されたもの…など)を除き、原則として取引の相手方(課税事業者に限ります。)の求めに応じて適格請求書を交付する義務及び交付した適格請求書の写しを保存する義務が課されます。

適格請求書は、取引先(課税事業者)から求められた場合に、軽減税率対象品目の販売の有無にかかわらず交付しなければなりません。

「うちの法人は軽減税率対象品目の取り扱いがないから、適格請求書は関係ない」ということはありませんので、注意が必要です。

また、適格請求書は発行義務だけでなく、交付した適格請求書の写しの保存も義務付けられます。

万一、交付した適格請求書に誤りがあった場合には、適格請求書発行事業者は、修正した適格請求書を交付しなければなりません。

適格請求書の交付に当たっては、適格請求書発行事業者が、偽りの記載をした適格請求書を交付することは禁止されており、違反した場合の罰則も設けられています。

また、適格請求書発行事業者の登録を受けていない事業者が、適格請求書と誤認されるおそれのある書類を交付することも禁止されており、こちらも違反した場合の罰則が設けられています。

相手の求めに応じてそれらしい書類を作成して発行すること自体、罰則の対象となる可能性がありますので、特に免税事業者の方は適格請求書発行事業者になるかどうか(課税事業者になるか、免税事業者のままでいるか)を慎重に判断する必要があるのです。

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インボイス制度が始まるとこうなる?!-買い手側編

【ポイント】

適格請求書等保存方式の下では、原則として一定の事項を記載した帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります。

適格請求書等保存方式の下では、適格請求書などの請求書等の交付を受けることが困難な一定の場合を除き一定の事項を記載した帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件となります。

「一定の事項を記載した帳簿」とは、帳簿に(1)課税仕入れの相手方の氏名又は名称、(2) 取引年月日、(3)取引の内容、(4)対価の額、(5)軽減税率の対象品目である旨、が記載されていることをいいます。これは今年10月からはじまる「区分記載請求書等保存方式」の記載事項と同様です。

注意するのは、「保存が必要となる請求書等」で、以下のものが含まれます。
(1)適格請求書又は適格簡易請求書
(2)仕入明細書等(適格請求書の記載事項が記載されており、相手方の確認を受けたもの)
(3)卸売市場において委託を受けて卸売の業務として行われる生鮮食料品等の譲渡及び農業協同組合等が委託を受けて行う農林水産物の譲渡について、受託者から交付を受ける一定の書類
(4)(1)から(3)の書類に係る電磁的記録

ただし、請求書等の交付を受けることが困難な以下の取引は、帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。
(1)適格請求書の交付義務が免除される一定の取引
(2)適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を除きます。)を満たす入場券等が、使用の際に回収される取引(電車の切符など)
(3)古物営業、質屋又は宅地建物取引業を営む事業者が適格請求書発行事業者でない者から、古物、質物又は建物を当該事業者の棚卸資産として取得する取引
(4)適格請求書発行事業者でない者から再生資源又は再生部品を棚卸資産として購入する取引
(5)従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当等に係る課税仕入れ

ほとんどの取引は、適格請求書の保存が仕入税額控除の要件となるため、取引先からは「適格請求書の発行」を強く求められることが予想されます。
ただし、これまでの繰り返しになりますが、免税事業者では適格請求書を発行することはできません。

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