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公益法人専門の税理士 いずみ会計事務所・税理士浦田泉

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一部事業を他法人に譲渡する際の手続き

【質問】
公益法人ですが、公益目的事業費率確保のため、当法人の施設内の売店事業を他の法人に譲渡することを考えています。どのような手続きが必要でしょうか?

【回答】
相手方との事業譲渡契約の締結するほか、売店事業の譲渡が重要な財産の処分や重要な組織の廃止等に当たる場合、理事会決議が必要になります。事業譲渡に先立って行政庁の認定を受ける必要があります。

公益目的事業費率確保のため、一部事業を譲渡するケースは、たまにあります。
まず、一部事業を譲渡する法人(譲渡法人)と事業を譲り受ける法人(譲受法人)との間で事業譲渡契約を締結することが必要です。
実務上は、事業譲渡契約の締結前に、守秘義務契約や覚書を交わし、デューデリジェンス(投資を行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値やリスクなどを調査すること)を行なうことが多いかと思います。

法人の一部事業を譲渡する場合について、法人法には明文規定がありません。しかし、事業譲渡には財産の譲渡が含まれることが通常ですので、事業譲渡に伴い重要な財産を「処分」(その財産を「賃貸」する場合も「処分」となります)する場合は、その財産の譲渡について、理事会で決議することが必要になります。
また、売店事業運営のために事業部が設けられていた場合は、その事業部の廃止は「重要な組織の廃止」として理事会決議が必要となる場合があります。

なお、譲受法人が公益法人等(公益法人、一般法人)である場合、譲受法人にとって重要な財産の譲受けがある場合は、譲受法人において理事会決議が必要となります。

また、譲渡法人、譲受法人が公益法人の場合、事業譲渡により収益事業の内容が変わることになるため、事業譲渡に先立って行政庁の認定を受ける必要があります。
譲渡法人が公益法人で、この認定の申請をする場合は、事業の全部又は一部を譲渡しようとするときに必要とされる行政庁へのあらかじめの届出は必要ありません。

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理事等の補欠がある?!

【質問】
当法人の理事の一人が体調を崩しており、任期中にいつ退任してもおかしくないという状況です。急な退任に備えて、何かできることはありますか?

 

理事等の補欠がある?!

【回答】
理事及び監事、評議員については、任期の満了前に退任した者の補欠をあらかじめ選任しておくことができます。

ご相談の方のようなケースは公益法人、一般法人ともに、運営上たまにある話です。
法人運営をスムーズに行なうために理事、監事、評議員については、任期満了前に退任した者の補欠をあらかじめ選任しておくことができます。

理事及び監事についての補欠の選任決議が効力を有する期間は、当該決議後最初に開催する定時社員総会(定時評議員会)の開始のときまで、というのが原則です。
ただし、定款に定めることにより伸長することも可能ですし、社員総会や評議員会の決議によって選任決議が効力を有する期間を短縮することもできます。

なお、評議員についての補欠の選任決議が効力を有する期間については、原則として、定款上、評議員の選任の方法として、補欠の選任決議の効力期間をどのように定めたかによる、とされています。

また、補欠である以上、被補欠者である在任理事、監事、評議員の任期が満了するときをこえて選任決議の効力を伸長させることはできないとされています。

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使途に制約のある寄附金、管理費に充当できる?

【質問】
当法人で行なっているある事業(公益目的事業に該当します)のための寄附金を受けました。
この事業を行うためには、事業費だけでなく、相当額の管理費もかかっているのですが、当該寄附金をその管理費に充当しても問題ないでしょうか?

【回答】
寄附の際に事業の指定のみなされた寄附金で、事業費、管理費の割合の特定がない場合は、全て当該事業費に使い、原則として管理費には充当できません。

「この事業のために使ってほしい」という寄付者の指定があった場合には、全てをその事業に充当し、管理費に充当することは原則としてできません。

ただし、寄附額のうち一定割合を管理費に充当することについて寄付者の了承を得ることができれば、当該一定割合の寄附金を管理費に充当することができます。

具体的に言うと、たとえば寄附申込書や寄附金受領書などで、寄附額のうち一定割合を管理費に充当することについて了承していることが立証されているような場合については、その割合を管理費に充当することができます。

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株式会社の事業を譲り受けることは可能か?

【質問】
現在、株式会社で行なっている事業(検定事業)を、公益法人等が譲り受けることは可能でしょうか?

株式会社の事業を譲り受けることは可能か?

【回答】

一般法人(一般社団法人、一般財団法人)、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)が、他の法人から事業を譲り受けることは可能です。
ただし、そのプロセスは、事業や財産の内容、譲受法人の形によって多少異なります。

一般法人(一般社団法人、一般財団法人)、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)が、他の法人から事業を譲り受けることは可能です。この場合の「他の法人」の中には、株式会社も含まれます。

(1)一般法人が事業を譲り受ける場合

事業の譲り受けについて、譲受法人の手続きについて定めた法人法の規定はありません。しかし、事業の譲り受けは重要な財産の譲り受けとなる可能性があります。
「重要」な財産といえるかどうかは、その財産の価額と法人の総資産に占める割合、保有目的、処分行為の態様、従来の取扱などの事情を総合的に判断します。

重要な財産の譲り受けに該当する場合には、重要な財産の譲り受けに関する理事会決議が必要となります。その事業を行うための重要な組織を設置する場合も、理事会で決議します。

また、譲受法人の定款にない事業を譲り受ける場合は、定款の変更をするため、社員総会(評議員会)の特例決議も必要となります。

(2)公益法人が事業を譲り受ける場合

譲受法人が公益法人の場合、(1)の手続きに加えて、行政庁による変更の認定について検討する必要があります。

譲り受ける事業が公益目的事業に該当する場合で、公益目的事業を行う都道府県の区域の変更、主たる事務所又は従たる事務所の所在地の変更(新設・廃止含む)、公益目的事業の種類又は内容の変更を伴う場合には、あらかじめ行政庁に認定の申請をしなければなりません。
譲り受ける事業が収益事業等の場合も、その内容に変更があれば同様に認定の申請が必要となります。

ただし、公益目的事業又は収益事業等の内容の変更であっても、公益認定を受けた申請書の記載事項の変更を伴わない場合は「軽微な変更」として、事後に行政庁へ届出を行なえば、変更の認定の申請は不要です。

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定時社員総会でインターネットの議決権行使をする場合

【質問】

社団法人(公益社団法人、一般社団法人)で定時社員総会で社員にインターネットでの議決権行使を認めたいと思っていますが、どのような準備が必要になりますか?
定時社員総会でインターネットの議決権行使をする場合

【回答】

理事会決議(又は理事の協議)による合意を経た後、インターネットによる議決権行使ができる旨を記載した招集通知を社員総会参考資料とともに、書面等で送付します。

一口に「インターネットによる議決権行使をする」といっても、いろいろなパターンが考えられます。
よくあるケースが、議決権行使画面をウェブサイトに掲載し、アクセスしてもらって議決権を行使する方法や電子メールで議決権を行使する方法などが考えられます。

このような、インターネットによる議決権行使のための準備として、次のようなことが必要となります。

(1)理事会の決議

社員総会に出席することができない社員が電磁的方法によって議決権を行使することができる旨を、社員総会の招集を決定する理事会決議(理事会がおかれていない社団法人については理事の協議)によって決定することが、第一の条件です。

(2)召集通知への記載

社員総会の日の2週間前までに召集通知(と社員総会参考資料)を発します。この通知に、電磁的方法による議決権行使ができる旨を記載します。
議決権行使画面をウェブサイトに掲載している法人の場合、召集通知を送る際に、その議決権行使を行なうウェブサイトのアドレス、アクセスに必要なID、パスワード等を送付することが多いようです。
なお、召集通知は書面により行なうものとされていますが、社員の承諾を得て一定の要件の下で電磁的方法(電子メール等)によることも可能です。

こうした準備を行なったうえで、社員総会の日時の直前の業務時間の終了時までに、議決権行使書面に記載すべき事項を電磁的方法により社員から法人に提出してもらいます。
ただし、社員総会の直前まで受け付けていると実務的に間に合わないこともあります。
その場合は、議決権行使の期限について、社員総会の招集を決定する理事会決議等によって定めることとなり、召集通知を発した日から2週間を経過した日以後の特定の日とすることもできます。

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消費税の免税事業者には大きなインパクト!-「インボイス制度」とは

【ポイント】
2023年10月1日から「適格請求書等保存方式」(いわゆる「インボイス制度」)が導入されます。インボイス制度の下では、税務署長に申請して登録を受けた課税事業者である「適格請求書発行事業者」が交付する「適格請求書」等の保存が、仕入税額控除の要件となります。

インボイス制度

2019年10月1日から2023年9月30日までの間の仕入税額控除の方式は、区分記載請求書等保存方式となりますが、2023年10月1日から、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)が導入されます。

まだまだ先の話のように思えますが、実はとてもインパクトの大きい改正です。
特に、消費税の免税事業者である規模の小さな法人にとっては、税務的にどのように舵取りをするか、判断が迫られるような改正ですので、ここでご説明いたします。

インボイス制度の下では、税務署長に申請して登録を受けた課税事業者である「適格請求書発行事業者」が交付する「適格請求書」等の保存が、仕入税額控除の要件となります。
つまり、「適格請求書」等がない場合は、仕入税額控除ができなくなる、ということになります。(ただし一定の経過措置があります)

適格請求書とは、売り手が、買い手に対して正確な適用税率や消費税等を伝えるための手段であり、一定の事項が記載された請求書等をいいます。

ここで注意すべきなのは、適格請求書を発行できるのは、適格請求書発行事業者に限られる、という点です。
適格請求書発行事業者になるためには、「適格請求書発行事業者の登録申請書」(登録申請書)を提出し、登録を受ける必要があります。
この登録は、課税事業者でなければ受けることはできません。
そのため、免税事業者にとってはかなり大きな影響のある改正ポイントなのです。

免税事業者の場合、法人が行なっている事業や取引の内容によって、様々な税務的判断が考えられますので、早い段階でこの制度のアウトラインを理解し、対策を考えておくことをオススメいたします。

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消費税の軽減税率導入、公益法人や一般法人にも影響あり!〜区分記載請求書等〜

【ポイント】

2019年10月1日から2023年9月30日まで、消費税の軽減税率導入に伴って、消費税の仕入税額控除のためには、区分経理に必要な事項を記載した帳簿及び区分経理記載請求書等の保存が必要となります。消費税の免税事業者である小規模法人にも影響があるので要注意です。

消費税の軽減税率導入、公益法人や一般法人にも影響あり!〜区分記載請求書等〜

2019年10月1日から、消費税率が原則として10%に引き上げられると同時に、食品等の一部品目については軽減税率が導入されることになりました。
一般法人はもとより、公益法人にも消費税の納税義務がありますので、これは公益法人等にとって大きな改正ポイントとなります。

「うちの法人は、食品を取り扱っていないから関係ない」というのも誤解です。
例えば、会議用にコンビニなどでお茶菓子を購入した場合など、このお茶菓子は軽減税率の対象となる可能性が高く、仕入税額控除の計算に影響を及ぼすからです。

2019年10月1日から2023年9月30日まで、消費税の課税事業者は、仕入税額控除のため、区分経理に必要な事項を記載した帳簿及び区分経理記載請求書等の保存が必要となります。

現行制度において、帳簿への記載事項は、課税仕入れの相手方の氏名又は名称・取引年月日・取引の内容・対価の額を記載することとなっていますが、2019年10月からはこれに加えて「軽減税率の対象品目である旨」も記載する必要があります。

会計ソフトをお使いの法人の皆様は、軽減税率に対応するためのソフトウエアのバージョンアップが順次、行われているところかと思いますので、軽減税率開始前までに対応しておくことをオススメいたします。

また、現行制度では、請求書の記載事項として、請求書発行者の氏名または名称・取引年月日・取引の内容・対価の額・請求書受領者の氏名又は名称の記載が求められていますが、区分記載請求書等ではこれらに加え、①軽減税率の対象品目である旨・②税率ごとに合計した税込対価の額の記載も必要となります。

実は①、②は請求書の交付を受けた事業者があとで追記をしても構わない、とされていますが、取引先から区分記載請求書等の形式に基づいた請求書等の発行を求められる可能性は十分にあります。
たとえ、消費税の免税事業者である小規模な法人であっても、区分記載請求書には対応できるように準備を進めておくと良いでしょう。

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公益法人会計基準とNPO法人会計基準の違いは?

【質問】
一般社団法人を設立しようと思っているものです。
一般社団法人の場合、公益法人会計基準やNPO法人会計基準などによることがオススメといわれましたが、2つの基準の特徴を教えてください。

公益法人会計基準とNPO法人会計基準の違いは?

【回答】

公益法人会計基準では「指定正味財産」と「一般正味財産」に分けることなどの特徴があります。一方、NPO法人会計基準では、サービスの寄付も会計に記載できることや、使途が制約された寄付金等については原則として注記する、などの特徴があります。

公益法人会計基準は過去に4回、公表されており、一番新しいものは一般的に「平成20年基準」といわれています。(以下、平成20年基準を公益法人会計基準としてお話しします。)

公益法人会計基準の特徴は、次の通りです。

(1)貸借対照表の正味財産の部が、使途に拘束性のある「指定正味財産」と拘束性のない「一般正味財産」に分かれる。

(2)貸借対照表の固定資産が「基本財産」「特定資産」「その他固定資産」に分かれる。

(3)正味財産増減計算書を、指定正味財産の増減状況を原因別に表す「指定正味財産増減の部」と、一般正味財産の増減状況を原因別に表す「一般正味財産増減の部」に分ける。

(4)貸借対照表、正味財産増減計算書を「公益目的事業会計」「収益事業等会計」「法人会計」に区分した内訳表を作成する。(ただし、一定の場合には省略可能)

実務的には、「指定正味財産」と「一般正味財産」の区分は、十分な会計スキルのある担当者がいないと難しいところがあります。

一方、NPO法人会計基準は、NPO法人会計基準協議会を中心として民間主導で策定され、内閣府で「現段階においてNPO法人の望ましい会計基準であると考える」と結論付けられたものです。
NPO法人会計基準の特徴は、次の通りです。

(1)経常収益を「受取会費」「受取寄附金」「受取助成金等」「事業収益」「その他収益」の5つに分類する。(「正会員受取会費」「賛助会員受取会費」などを伸したに明細を記載することは任意。)
(2)経常費用は「事業費」と「管理費」に分けた上でそれぞれ「人件費」と「その他経費」に分類。

(3)事業ごとの明細は「財務諸表の注記」で記載できる。事業ごとの明細は、費用だけを記載する「事業費の内訳」を記載する方法と収益も含めて記載する「事業別損益の状況」を記載する方法があり、事業ごとの明細を表示しない方法を含めてどの方法を採用するかは法人の任意。

(4)事務所の無償提供や、ボランティアの提供を受けた場合など、サービスの寄付を受けた場合も会計に記載できる。

(5)使途が制約された寄付金等については、原則として注記方式とする。(重要性が高いものについては、公益法人会計基準と同様に、「一般正味財産増減の部」と「指定正味財産増減の部」に分ける方法を採用する)

また、NPO法人会計基準は、市民にとってわかりやすいこと、社会の信頼にこたえることを重視している会計基準、という点も特徴の一つです。

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一般法人が採用すべき会計基準は?

【質問】
一般社団法人を設立しようと思っているものです。
一般社団法人の場合、どのような会計基準を採用すればよいのでしょうか?

一般法人が採用すべき会計基準は?

【回答】

一般法人法に基づき、登記により新規設立された一般法人は、法人の活動状況や今後の目標などにあわせて、公益法人会計基準やNPO法人会計基準などによることをオススメいたします。
法人法上、一般法人(一般社団法人、一般財団法人)の会計は「一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする」と規定されています。逆に言うと、「この会計基準を採用しなければならない」という決まりはありません。
とはいうものの、その法人にとって「最善の会計基準」はありますので少しご紹介いたします。

まず、公益法人(公益社団法人、公益財団法人)を目指している一般法人の場合、今後の公益認定の申請を見越して、公益法人会計基準を選択するのがベストです。
公益法人会計基準は、公益認定の要件となる「財務の内容が公益法人としてふさわしいものであること」(収支相償・公益目的事業費率・遊休財産規制の、いわゆる「財務三基準」)を満たしているかについての判断をするために適切な会計基準、とされており、公益法人には公益法人会計基準の採用が義務付けられています。

一方、公益認定の申請を予定していない一般法人の場合、「利潤の獲得と分配を目的としない非営利法人」であることを踏まえると、企業会計基準を採用するよりは公益法人会計基準の採用が優先、といわれています。
しかし、公益法人会計基準は、ある程度の規模の法人を想定して策定されているのでは?と思われる点があり、中小規模の法人の細かい会計上のニーズには答えていない部分も見受けられます。
そのため、中小規模の一般法人で、できるだけ簡便な方法でより詳しい情報を掲載することを望む場合は、同じく非営利法人の会計基準であるNPO法人会計基準を採用しても問題ありません。

一般法人の場合、どのような会計基準でも採用できるため、「会計ソフトが豊富な企業会計基準でいいか」と安易に選択する方もいらっしゃいますが、会計基準は法人の活動状況や今後の目標等にあわせて、慎重に選ぶことをオススメいたします。
どのようにすべきか、困っている方はぜひ税理士等の専門家にご相談ください。

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税務調査とは違う「行政指導」もある?!

【ポイント】
税務署から、「調査ではありませんが、申告書のないように誤りがあるのでチェックして間違っている場合は修正申告をしてほしい」という連絡を受けることがあります。この場合、「調査」ではありませんが「行政指導」を受けたものとして対応する必要があります。

税務署から「申告書の内容に誤りがあるのでチェックして、もし違っているのであれば修正申告してほしい」という電話連絡があった―というケースもあります。
その際に「これは調査ではありません」といわれることがあります。このような場合、どう対応すればよいのか迷うかと思います。

これは、その電話連絡が国税通則法に定める「調査」に該当するものではないので、国税通則法の定める手続き要件には該当しない、ということを示しています。実地調査(臨場調査)でない場合でも、「調査」に該当する場合には、調査結果の内容説明、再調査の規定が適用となります(実際に、臨場調査を伴わない調査もあります)が、今回は「調査ではない」といわれているため、規定の適用がありません。

また、「調査」ではないため、修正申告をした場合は「自主申告」という扱いになるため、加算税の賦課が行なわれない点が特徴です。

従来の、税務当局から納税者に対する電話連絡等の接触の中には、「調査」なのか「調査でない」(行政指導)なのか、が混在していましたが、現実問題としてどちらに該当するかによって法律の適用関係が大きく変わることとなるため、税務署側から「調査であるか、そうでないか」を説明することとされています。

もしも調査なのかそうでないのか、はっきりしない場合は「これは調査ですか、それとも単なる行政指導ですか」と聞いてみるとよいでしょう。

また、このような税務署からの接触(行政指導)があった場合は、必要に応じて修正申告をすることになりますので、すぐに顧問税理士に連絡をしてください。
どこの税務署の誰から電話があったのか、きちんと確認をして伝えることもお忘れなく!

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公益法人にもある税務調査、どんなことをするの?(6)調査の終了②修正申告の勧奨

【ポイント】
臨場調査の結果、更正決定等をすべきと認められた場合は、調査結果の内容説明の際に修正申告が勧奨されることがあります。修正申告勧奨の際には、修正申告をすると不服申し立てが出来なくなるが更正の請求ができることが説明されます。

公益法人にもある税務調査、どんなことをするの?(6)調査の終了②修正申告の勧奨

法人の臨場調査(実地調査)の結果、更正決定等をすべきと認められた場合には、調査結果の内容の説明及び修正申告の勧奨が行われる場合があります。(以前は「修正申告の慫慂<しょうよう>」といわれましたが、勧奨にかわりました)

現在の税務調査では、いったん調査結果の説明をして、修正申告の勧奨を行なった場合には、たとえ納税者がこれを受け入れない場合であっても、調査は終了となります。以前は修正申告の勧奨を受け入れない場合には調査を続行することも可能でしたので、納税者にとって好ましい変化ですね。
また、調査結果の説明の際には、非違の内容等について、原則口頭で説明されますが、よくわからないときには、資料を示すよう依頼したり、質問をしてもかまいません。
説明を聞いて、調査官の事実認識が間違っていると感じた場合は、こちらから別の証拠を提示し、理解を求めることもできます。この場合は、再度、調査結果の内容説明を受けることもあります。

また、修正申告の勧奨の際に、修正申告をすると不服申し立てが出来なくなるが、更正の請求はできる、という説明が口頭で行なわれると共に、その旨を記載した書面が交付され、受取の際に署名・捺印が求められます。
この説明がない場合には、平成25年1月1日以降開始の調査の場合、手続法の違法があったものとして課税処分の取消事由になる可能性もあるため、万一この説明がなかった場合はその旨を記録しておくとよいでしょう。

こうした流れから、調査結果の説明の際には、税理士の立会いをオススメいたします。

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公益法人にもある税務調査、どんなことをするの?(5)調査の終了①更正決定等がない場合

【ポイント】
臨場調査の結果、更正決定等をすべきと認められない場合には、書面による通知がなされます。従来と比べて、調査の終了が明確になりました。

公益法人にもある税務調査、どんなことをするの?(5)調査の終了①更正決定等がない場合

法人の臨場調査(実地調査)は、通常は約束していた当初の予定期間で一通り終わるのが一般的です。
調査終了時には、法律により、書面による終了通知の交付、調査結果の内容の説明及び修正申告の勧奨の手続きの明確化、修正申告をすると不服申し立てが出来なくなるが、更正の請求はできることの教示が義務化されています。
それぞれどういうことなのか、少し細かく確認しましょう。

まず、書面による終了通知の交付についてです。

更正決定等をすべきと認められない場合には、書面による通知がなされます。積極的に是認する場合はもちろんですが、調査打ち切りの場合も同様に通知され、通知は税目・期間ごとに行われます。
従来は、全く申告に誤りがなく、指導事項もない場合に「調査結果のお知らせ」という書面(いわゆる「是認通知」)が出されましたが、現在は「その時点において更正決定等をすべきと認められない旨を書面により通知する」という形で通知が出されます。そのため、「指導事項があっても更正はしない」ような場合でも通知が出されます。

また、終了通知が書面により出されるため、調査が終わったことが明確にわかるようになりました。(これまでは調査が終わったことが今一つ明確でなく、音沙汰がない状態が数ヶ月続き、結局2度と来なかった、ということもありました。気持ちが落ち着かないですよね)

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